海外留学レポートReport from Overseas

留学生活10カ月目

Dec . 2017

11月が終わり、12月がやってきました。先月の留学報告書を書いてからもう1カ月が経つのかと時間の過ぎるスピードの速さを感じています。韓国の冬は、私がこれまで経験してきた冬とは違う寒さを感じる冬です。朝、氷点下のことは当たり前に感じる程になりましたし、日本の天気などを見て暖かいな日本と感じてしまうほどです。韓国の冬の冷たさは寒いというよりも痛いという表現がしっくりくるような気がします。

 そして韓国では冬になると大量のキムチを各家庭で作るのでマートに行くと日本では見ることのない大量のキムチ用白菜を見かけることがありました。また一つ異文化に触れた気がしました。

 

 先月、11月13日に、私が仁川大学で所属している日語日文学科主催のある朗読会が開かれました。今回行われた朗読会は、『万葉集』の朗読会です。『万葉集』は、4500首の歌を集めた日本最古の歌集です。今回の朗読会で朗読をされたのが、日本の女優・松坂慶子さんです。松坂さんは20年前からこのような活動を続けており、『万葉集』の歌から広がったお話を朗読することで、日韓の交流を行っているそうです。今回の朗読会では、新羅からやってきた使節団の一行をもてなす宴会が終わり、その一行を見送るという歌をもととしたお話でした。朗読内容は、奈良大学の上野教授のフィクションで、松坂さんは上野教授の作られた「サホノ・イラスメ」という女性を演じられていました。万葉集のこういった朗読会に行くことも初めてでしたし、間近で日本を代表する女優さんの演技を見ることができたのはすごく感動しました。最後には、見に来ていた日本人留学生と写真まで取ってくださり、松坂さんはやはりとても綺麗で優しい方でした。今回、『万葉集』の朗読会に参加して、『万葉集』という日本の文化なのに無知なことが多いなと実感しました。韓国のことはもちろん学びたいです、それと同じぐらい自分が生まれた国のことをもっとしなくちゃいけないなと留学に来たことであらためて感じました。

 

 仁川大学での留学プログラムはもうすぐで終わってしまいます。しかし、私は、冬期の仁川大学の語学堂に通おうと思っています。こういった機会は今後、ほとんどないと思うのでこの機会を利用して語学堂でもうすこし韓国語に触れていたいと思ったからです。ほとんどの日本人の子たちが今月で帰国してしまいます。とても寂しいですし、悲しいです。本当に素敵な人たちとこの韓国生活を過ごすことができてよかったです。私は、残ると決めた以上今まで以上に頑張りたいと思います、不安もありますが、両親もこういった機会なんてめったにないんだから頑張っておいでと背中を押してくれたのでもう少しここで頑張ろうと思います。