海外留学レポートReport from Overseas

中村、上海戻るってよ。

Aug . 2018

 8月の北京は日本と同じく日の時間が延び、午後6時を過ぎても昼間と温度に大差がありません。8月22日の今日、北京語言大学での6週間の夏期講習が終わりを迎えました。そして私は今北京から上海へ帰る高鉄に乗っています。これから約4時間半の道のりです。

 8月に入りすぐに内モンゴル自治区への旅行のプログラムへ参加しました。私は、上海にいた時からよく「草原に行って、ゲルに泊まって、馬に乗りたい。」と日本人メンバーに旅行のプレゼンをしていたのですが、まさか北京でその夢が現実になるとは思っておらず、旅行を知ったときは本当にうれしかったです。バスでの移動だったのですが、渋滞やバスの故障などの問題もあり4時間遅れの夜10時に到着しました。お昼の12時集合だったので、約10時間ほどのバス移動は身体中が痛かったです。しかし、その日の夜は草原の中のゲルに泊まることができたのでとても満足でした。朝は草原で日の出を見るために4時半に起きました。内モンゴルの気温は、この夏真っ盛りであっても長袖でちょうどいいほどの涼しさです。また、早朝の気温は10度以下と本当に寒いのですが、空気がとても澄んでいて中国に来て一番美味しい空気を吸うことができました。内モンゴルの日の出は感動するほどに綺麗で、人生に一度は見るべきものだと思います。そして、念願の乗馬体験では「じゃっ」のかけ声を発しながら、草原を馬に乗り走り抜けました。風を切る感じがとても気持ちよかったです。二泊三日の旅行では、崖に沿って建てられた有名な寺院にも行くことができ、参加できてとてもよかったです。

 普段の授業では毎日口語の授業があります。口語の授業では先生の唐突の質問に答える場面も多く、グループワークも毎回あるので中国語を喋る機会が多いです。各国の転職事情や伝統的な結婚式などという、少し難しい話題も唐突に始まるのですが、その際は私も日本代表として発言を求められます。事前に用意することもなく、その場で考えて文章を作り言葉にしなければなりません。最初の頃の私は、その内容の難しさに緊張して頭が真っ白になることも多かったのですが、授業を重ねるごとにその緊張感にも慣れ、落ち着いて話すことができるようになりました。これは北京に来て、自分の中で一番成長できた部分だと思います。言いたい言葉がとっさに出てこない場合、以前の私だとそこで終わってしまっていました。しかし、今は言いたい言葉が思い出せなくても、止まって終わることなく「こう言いたいんだ」と中国語でどうにか伝えることができます。テストの際も先生と会話しながら、緊張しつつも自分の意見を想像以上にたくさんいうことができ、自分でも驚きました。

 北京語言大学での夏季研修は自分の成長を感じることが多かったです。それは周りの留学生の存在が刺激になったからだと思います。この成長を次の学期で上海の先生たちにも見せたいです。