それから、北京で生活を始めて一か月が経過しました。この一か月、たくさんの今までにない自分と戦い、環境に向き合ってきました。上海の生活と比較し、日本の生活と比較し、さまざまなことに気付かされました。私の場合、直接北京に来て留学生活が始まったのでなく、一度、上海での留学生活を数か月過ごしてから北京語言大学での勉強だったため、周りとの違いに違和感がありました。北京語言大学に来て初めて『孤立』を覚えました。もし、語言大学が初めての留学先であれば留学とはこのようなものとすぐに受け入れられるのかもしれません。しかし、私には杉達学院での留学生活が前例にあったからか慣れるのにとても時間がかかりました。 「比較すること」これは、観察おいてとても大事なことです。しかし、それと同時に挑戦という勇気を忘れてしまうことがあります。杉達学院と語言大学の違いは、大まかにいうと、中国人に学ぶか留学生に学ぶかです。というのも、私は、留学する前から留学生が多くいる環境より中国人が多くいる環境で学びたいと希望していました。留学先が杉達学院に決まり、理想の環境で満足していました。杉達学院では、留学生が目立ちます。それだけ、留学生が少なく中国人学生が多く通っているということです。この環境でメリットになるのは、中国人との距離が近いということです。その分、デメリットもあります。それは、「自分は、ここでは外国人だから」という考えです。自分以外が中国人で一緒にいる留学生も少ないので聞き取れなくても、読めなくても焦りを感じません。これが留学生活なのかと授業のスピードや今自分が中国で過ごした生活と中国語の能力が比例して見合っているかを確認する感覚がなくなるのです。