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公開講座「仏教入門~ブッダの生涯を通じて仏教を学ぶ~」④を開催しました【生涯学習センター】

 10月28日(水)久留米市生涯学習センター「えーるピア久留米」において、第15回仏教学研究室公開講座『仏教入門〜ブッダの生涯を通じて仏教を学ぶ〜』を開催しました。
 全5回にわたり、ブッダの生涯について学びます。
 第4回目の今回は「初めての説法」と題し、ブッダの得た覚りの内容とその伝道についてお話しされました。
 講師は幼児教育科の永久欣也准教授です。
 まず、ブッダの得た覚りである「12縁起」についてお話しされました。これは無明(真理を知らない事)をはじめとした12の要因が関わりあって、人間の苦を形成しているという考えです。
 覚りを得たブッダは喜びと同時に、この覚りを伝える難しさを感じ涅槃に入ろうとします。それはこの覚りがあまりに深遠で繊細である為、他の人々に正しく伝えるのは難しく、かえって混乱を招いてしまうのではないかという危惧からでした。その時、インドにおける最高神の一人である梵天が現れ、ブッダに説法を促すのです。梵天からの再三の懇願により、ブッダは説法を決意します。(梵天勧請)
 ブッダは最初に苦行を共にした5人の仲間達に説法を行いました。この際の教えを「四諦八正道」と言います。これは苦の根本原因を「苦諦」(生老病死など人間存在からくる苦)、「集諦」(欲望からくる苦)、「滅諦」(欲望の消滅により苦から解放される)、「道諦」(欲望を滅する為の8つの道)の四つの真理に分類した考えです。
 数ヶ月の時間を要して、5人は次々に目覚めていきました。ここに目覚めた人(仏・ブッダ)、真実の教え(法・ダルマ)、仏の教えに感動し歩み始めた人の集い(僧・サンガ)という、仏教でもっとも大切な宝(三宝)が成立しました。
「伝道はさとりにいたる道を教える事にすぎない。そこに到達するかどうかは、聞いた人がいかに実生活の中でその教えにうなづいていけるか次第。」という事を最後にお話しになりました。
 質疑応答の際も多数の方の挙手があり、非常に充実した講座でした。
                  (報告/日本語・日本文学科4年 塚本 杏菜)
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