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【大学院生の研究活動】「全国公的扶助研究会2020福岡セミナー キックオフ集会」において、研究発表を行いました

「全国公的扶助研究会2020福岡セミナー キックオフ集会」において、大学院生の中山日向子さんが研究指導教員の大西 良准教授とともに研究発表を行いました

全国公的扶助研究会は、全国の生活保護ケースワーカーを中心として、研究者や各種民間支援者、当事者らが公的扶助を取り巻く問題について研究と交流を深めていく団体で、年1回、全国セミナーが開催されています。2020年度の全国セミナーは、筑紫女学園大学を会場に行われる予定で、それに向けてのキックオフ集会が2019年12月22日、本学で開催されました。

キックオフ集会では、「大学生による子ども・子育て支援~筑女の実践事例を中心に~」と題して、本学大学院人間科学研究科 人間科学コースで「フィールド・ワーク」や研究指導を担当している大西 良准教授と、本学人間科学部人間科学科 心理・社会福祉専攻を卒業後、本学大学院に進学した社会福祉士の中山日向子さんが研究発表を行いました。中山さんは大学から大西准教授の指導を受け、学生団体「LYKKE」でも活動をしてきました。

大西准教授の発表では、子どもの睡眠不足とスマホの関係についての研究成果に続き、本学の学生とともに取り組んで来た子どもの居場所づくりの活動(例:子ども食堂・キャンパススマイル事業)や、そこから家庭へと広がった支援活動(例:10代ママの居場所「ママカフェ」・子育てを終え不要になったものを譲り受け必要としている方にお渡しするチャリティー「セカンドバンド」)が報告されました。そして、最期に、家に居られず繁華街をさまよう少女たちに相談窓口を伝えるカードを配布する支援活動「Purple Aid(パープルエイド)」についてと、その中心となっているのが院生の中山さんであることが紹介されました。この活動は、NHK福岡放送局のニュース番組「ロクいち!」福岡や朝日新聞で取り上げられるなど、大変注目を集めています。

続いて登壇した院生の中山さんの発表では、大学での子どもとの出会いから活動が発展したことや、大学4年の時に更生保護施設での10名の少女へのインタビュー調査がきっかけで「Purple Aid」を立ち上げて、大西准教授やスクールカウンセラー・弁護士・市の職員の方々と協力し、公園や駅周辺でのアウトリーチ活動(専門職から当事者へ行うアプローチ)を行ったり、中・長期的な居場所の確保など自立支援に向けた取り組みを行ったりしていることが報告されました。また、女性のためのサポート団体であることを伝えるために作成した、少女が描かれた「Purple Aid」のロゴも紹介されました。

キックオフ集会には多くの方々が参加し、実践事例を通した大西准教授と中山さんの発表に熱心に耳を傾けていました。