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【エアライン・ツーリズム】福岡空港を見学しました

エアラインツーリズムを担当する飯田先生の卒業ゼミで福岡空港見学を実施しました。

福岡空港は、市街地まで約10分で行くことができる、世界的にも非常に便利な空港として知られています。滑走路1本でありながら、2022年度の乗降客数は、羽田・成田空港に次いで全国で3位でした。2025年には、より多くのお客様を迎えるため2本目の滑走路が増設予定です。更に、国際線ターミナルの増改築計画により、エアポートシティ化も進められています。福岡に住む私たちにとっても、福岡空港の存在が身近で楽しい空間になりそうですね!

*エアポートシティ化:免税店やオフィス、ホテルなどが入った複合商業施設が空港に新設されること

 

よりたくさんのお客さまに利用していただくために、多くの取り組みを実施しているそうです。その一つとして、JALタイムセールなどで航空券の価格設定を下げ、今までJALを利用する機会のなかったお客さまにも新たな旅のきっかけを提供しています。また、定期的に福岡空港で開催されるマルシェや、地域各地で行われるイベントにも積極的に参加しているそうです。私たちのように旅好きな人にとって「ここに行ってみたい」と思える良いきっかけになると感じました。

 

飛行機に乗っているのはお客さまだけではありません。魚や野菜などを運ぶ、貨物運送事業も大事な収入源になっているそうです。最近の福岡空港の貨物収入に関してお話をお聞きしました。貨物運送事業は、国内貨物と国際貨物に分けられます。国際貨物は、処理水問題の影響を受けることが心配されていましたが、大幅な収入減少は見られませんでした。一方で国内貨物は、減少傾向です。理由として、コロナ禍の収束とともに人々の移動が増え、ネット通販の需要が下がったことも一因と考えられるそうです。

 

海外の航空会社からグランドサービスやグランドハンドリング業を請け負っています。会社は違いますが、JALを利用されるお客さまと同じように「日本のおもてなし」を意識したサービスを行っているそうです。お客さまとの会話を楽しみ、何に時間を要しているのか的確に説明しながら、時間を感じさせないスムーズで丁寧な対応と+αの会話を心掛けているそうです。

私たちからの質問を紹介します。

 

Q.搭乗口は使用予定の飛行機が着陸した後に決まるのですか?

どの搭乗口にどの飛行機が駐機するかは、前日の夜に最終的に決定されています。イレギュラー等により前の飛行機が遅れた際は、次の飛行機が駐機できないため、他に使える搭乗口がないか他航空会社とも連携ながら探して決めます。

 

Q お子さまへの対応で心掛けていることはありますか?

1人で搭乗されるお子さまには、まず腰をかがめて視線を合わせながら会話をします。会話が苦手そうなお子さまもいらっしゃいますが、声かけを多くして不安な気持ちを取り除き、少しでも心を開いてくれるように歩み寄ります。シールを差し上げたりして楽しく過ごしていただけるよう工夫しています。

 

Q. それぞれの国のお客さまの特徴はありますか?

韓国人のお客さまには、日本の蒟蒻ゼリーが人気です。蒟蒻ゼリーは液体物として扱われるため機内持ち込みできる量に制限があるので注意が必要です。

フィリピン人のお客さまには、カップヌードルのシーフード味が大変人気で、箱買いされる方が多いです。荷物制限がある場合には、2箱をまとめて1つの預け荷物として扱うケースもあります。また、クリスチャンの方が多いためクリスマスシーズンにはご利用が増えます。

中国人のお客さまは、チェックインカウンターで重量オーバーになる方が多いです。その場でお菓子を食べる方や重ね着をして荷物を減らそうとするなど工夫されています。(私たちも旅行ではついたくさんお買い物をしてしまうので、重量オーバーには気をつけようと思いました!)

基準となるルールは各航空会社によって違い、国によってルールの認識が違う場合もありますが、飛行機の安全性を第一に考え、全てのお客さまに平等にご利用いただけるよう真摯に対応しております。

最後に、駐機場からJALの飛行機のお見送りをさせていただきました。飛行機を見上げると、手を振ってくださる乗客の方々やカメラを構えて私たちを写真に収めてくださっている乗客の方々がしっかりと見え、嬉しく思いました。また、グランドハンドリングの方々の仕事を間近で拝見して、私たちの旅が多くの方々によって支えられていることにも改めて気づくことができました。鶴丸がついたジャケットを身につけ、駐機場に立たせていただくと、私たちも運航を支える仲間の一員になったような気分になり、一生の思い出となる貴重な経験となりました。

 

このような貴重な機会を提供してくださったJALスカイ九州の皆さま、あたたかく見守ってくださった福岡空港の皆さま、本当にありがとうございました。

 

 

*昨年度の空港見学の様子もご覧ください。