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公開講座「英語と英文学の世界」②を開催しました【生涯学習センター】

平成29年11月25日に太宰府市いきいき情報センターにおいて、英語と英文学の世界「生活に根ざした英語の比喩」を開催しました。講師は筑紫女学園大学文学部教授の緒方隆文先生です。

「英語と英文学の世界」第2回目となる今回は、英語の比喩についての講座が行われました。そもそも比喩とは、あるものごとを別のものごとに見立て、なぞらえる表現のことを言います。
簡単にいえば、平常の表現とは異なって目立つ表現形式、すなわちことばのあやです。
この比喩は、近接といって近いものに置き換えるものと、似ているものに置き換える類似という2つの法則があります。具体的には、simile(シミリ:直喩)やmetaphor(メタファー:隠喩)、metonymy(メトニミー:換喩)、synecdoche(シャネクドキ:提喩)といった比喩が挙げられました。

simile(シミリ:直喩)とは、直接例えるものであり、英語ではlikeやas、日本語では「ようだ」「ごとし」「似たり」などの語を用いて、2つの事柄を直接に比較して示すものです。例えば、「as brave as a lion(ライオンのように勇敢な)」という表現があります。

このように生き物が使われている表現はたくさんあるのですが、文化によってその生き物は異なることもあります。一方、Metaphor(メタファー:隠喩)とは、simileのような例えの形を用いず、そのものの特徴を直接他のもので表現する方法です。このような比喩表現方法から、先生の解説を交えつつ受講者の方へ練習問題を考えてもらいました。

そのほかにも、日本におけるネーミングは、マッシュルーム・カットをしていることから「きのこ」とあだ名がついている人がいたり、鳩子という名前だから「ポッポさん」というあだ名がつけられたりと、日常生活の中でもこのような比喩表現は多く使われています。それは日本だけではなく海外でも、「Beanpole(マメの支柱)」は身長を高い人を意味していたり、「Small fry(小さい稚魚たち)」はおちびちゃんを意味していたりといった使い方もあるそうです。

このように、生活の中で何気なく使われており、英語でも使われている「比喩」。比喩は、私達が生きる道具の1つとしてあります。この講座を機に、英語の比喩で物事を表現してみたり、英語を今まで以上により身近なものに感じて頂ければと思います。
 

報告/人間科学部人間科学科人間関係専攻発達臨床心理コース3年 野田愛美(公開講座サポーター)

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https://www.chikushi-u.ac.jp/lifelong/lecture/