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公開講座「体験しよう!教育・保育の実際」①を開催しました【生涯学習センター】

 8月19日(土)筑紫女学園大学8号館8103教室において公開講座「体験しよう!教育・保育の実際①」が開催され、今回は、動作法~障がい児・者の心理面の発達援助としてのリハビリテーションが行われました。講師は、人間科学部教授のスレンダークマール先生です。

 はじめに今回の主題である動作法について、動作法とは何か、動作法を進めるプロセス及び課題、動作法(訓練)の具体的内容などについて話がありました。動作法を行う上でのポイントや動作法を行なっているときの障がい児・者の気持ちなどを踏まえての訓練の進め方などより深く動作法を学ぶことが出来ました。
動作法には3つのプロセス及び課題があり、その1つとしてリラクゼーションがあると先生は言います。リラクゼーション、つまり「力を入れずに訓練を行うこと」が大事であるということです。実際に参加者の方々と力を入れた腕上げ(訓練の1つ)と、脱力した状態の腕上げを行なってみました。実際に動かしてみることでより分かりやすく動作法のポイントについて理解を深められたと感じます。このように実際に身体を動かしながら講座進められる場面は多くあり、今後、実際に訓練を行う上での手だても学ぶことができたのではないでしょうか。

 講座の中では、先生が現在行なっている動作法訓練の様子が写真で紹介されました。様子を紹介しながら、訓練の内容や意図、効果などの説明がありました。同じ体勢を5秒続けるという内容の訓練も、障がい児・者にとっては、5秒自己をコントロールするということに繋がるそうです。動作法が心理面の発達援助に関わるということを実感する例でした。また、動作法訓練には様々な内容がありましたが、それらを行う本人に合わせた柔軟な対応が重要であると感じました。障がいの特徴に合わせた動作法訓練の導入や進め方ら声の掛け方など様々なポイントが紹介され、そのどれもが新たな学びとなりました。
 講座の後半は、質疑応答の時間が十分に用意され、参加者からは様々な質問がありました。その中に「道具などは活用しないのか」という質問があり、私自身も少し疑問に感じていた内容でした。結論、道具は基本使わないとのことでした。理由として、道具は外部からの刺激であるためその道具がなくなると動きが出来なくなるからだと話があり、参加者の方々も頷かれていました。

 最後に、動作法において最も重要なことは「本人がしようとすること」であり、訓練を行う上でも褒めたり認めたりすることでやる気が高まると話がありました。私自身、今後障がい児の発達援助に関わりたいと考えていたため、この動作法ポイントについて学べたことでその志を強く持つきっかけとなりました。参加者の方々も、今回の講座での学びで各場面での障がい児・者の援助に自信を持って関わることが出来るのではないでしょうか。

報告/人間科学部人間科学科人間形成専攻幼児保育コース3年 鐘江実来(公開講座サポーター)

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