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特別講義「日本の話芸 講談」を開催しました【日本語・日本文学科】

文学部日本語・日本文学科では、毎年各界の専門家を講師に招き、日本文化のホンモノを実感できる特別講義を企画しています。

2017年は、6月21日(水)、一年生対象「基礎ゼミナールI」の授業において、福岡出身の女性講談師神田紅先生を講師にお迎えし、特別講義「日本の話芸 講談」を開催しました。

♪梅はさいたか♪の出囃子で登場されると、会場が静まりかえっているのを御覧になってか、「女性でもコウダンシ」。一息遅れて笑いが湧き起こり、会場は次第にほぐれていきました。随所に笑いを交えながら、テンポ良く歯切れも良く講談の紹介がなされた後、参加者全員で講談の一節を稽古しました。「鉢木より いざ鎌倉」では、独特の高低アクセントと拍子取りの練習、「真田幸村大阪出陣」では、よりアップテンポで大きな抑揚を付けての長台詞。皆懸命に声を出し、膝を叩きながら、なぜか楽しくなっていきました。続いて代表の学生が三人、高座に上がって練習の成果を披露。神田先生にも褒めていただきました。

さて、後半は講談「桂昌院」。京都の八百屋の娘お玉がその愛嬌からお姫様付きの侍女となり、さらには将軍の寵愛を得て五代将軍の母となるという話。面白おかしい話が、独特のテンポと迫力で続き、講談ははじめてという学生も多かったのですが、参加者は大笑いしながらその世界に引き込まれていきました。

神田先生は講義の後、笑顔の大切さを伝えたかったとおっしゃいました。お玉さんの笑顔、講談からもらった笑顔、自分たちの笑顔の大切さについて、参加者全員もそれぞれ感ずるところがあった、そんな講義になりました。