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公開講座「日本語ライティング講座」②を開催しました。【生涯学習センター】

 9月24日(土)太宰府市いきいき情報センターにおいて、第2回日本語ライティング講座 ー伝わる書き方ー を開催しました。講師はジャーナリストである中川茂氏、解説は本学教授である髙山百合子先生です。

 第2回は、新聞の文章の書き方の特徴の解説、応用編としてレポートや報告書、冠婚葬祭を含む挨拶状の書き方に取り組みました。
 前回は基盤となる実際の新聞の推敲に挑戦し基礎固めをしましたが、今回は新聞の文章の書き方全般における特徴を解説していただき、伝わる文章を構築していくための具体的な手法についてのご指導でした。その中でも私が興味深かったのは「文体の基本」についてと、新聞の顔とも言える「見出し」の書き方についてです。
 文体の基本については、いつ(when)、誰が(who)、どこで(where)、何を(what)、どういうわけで(why)、どうしたか(how)、という伝わる書き方の総称である「5W1H」という言葉を新聞記事を例に紹介されました。この6ポイントを押さえて整理すると、情報を漏れなく正確に、かつ解りやすい文章が書けます。他者に伝わることを意識したこの疑問形の原則は、どのような情報媒体に変化しても応用できる手法です。レポートや案内状でも重要な要素でしょう。
 また新聞の見出しはニュースの顔となります。新聞では衝撃的な事件や政治に関する事柄などは連日継続する場合がありますが、毎日同じ文面の見出しを掲載するわけではありません。内容が似通っていたとしても、読者にとっての新しい情報や重点が一目でわかるように見出しは日々工夫されるそうです。物事を多面的な視点から文章にすることや、同じ事柄でも類義語や同義語を駆使して推敲する。これこそが、日々最新の情報を掲載する新聞記事において、豊かな文章表現を可能にしている技だと知りました。

 中川氏は「最初から上手な文章を書ける人は滅多にいない。文章には書き手の思想、思考力、知性、感性が全て表れます。話す、読む、書くといった能力を鍛えるために、多くの名文に触れ技を盗む〈名文どろぼう〉をおすすめします」と語られました。現場で活躍している声を聞けたことで、訓練してこそ人に伝わる、生き生きとした文章が書けるのだと実感できた講座となりました。

報告/文学部日本語日本文学科3年 入部環菜(公開講座サポーター)

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