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公開講座「英語と英文学の世界」②を開催しました【生涯学習センター】

 11月12日(土)、太宰府市いきいき情報センターにて、公開講座「英語と英文学の世界」②を開催しました。講師は文学部英語学科准教授のT. R. Honkomp先生です。
 2回目である今回は”Representations of Japanese and American Culture in Cinema”と題し、映画の中に描かれる日米の文化について学びました。

 最初に導入として”What is culture?“という疑問を受講者に投げかけ、「文化とはice berg(氷山)のようなものだ」と話されました。氷山の海の上に出ている部分は全体のほんの一部であり、見えない海中にはその何倍も大きな氷が隠れています。これと同様に文化も、容易に目につく表面的な部分だけでなく、視点を変えなければ見えてこない深い部分があるということを教えていただきました。

 まずshallow cultureの例として、①お辞儀と握手、②名刺の交換、③靴を脱ぐこと、④入浴、⑤身体的外観、⑥箸の使い方、⑦蕎麦などを音を立てて食べること、⑧女性と男性の役割、の8つを挙げられました。⑦については、音を立てて麺類をすするのは日本では普通ですが、欧米ではマナー違反とされています。先生もよく母親に「don’t make noises」と注意されていたそうです。映画では、音を立ててうどんをすする日本人を見た白人男性が、真似をして大量に麺をすすって白い目で見られるというシーンがあり、会場に笑いが起きていました。

 次にdeep cultureの例として、①本音と建て前、②法律、③仕事観、④常識、⑤集団、⑥人間関係、⑦他文化を取り入れること、の7つを挙げられました。⑤については、多くの日本人はharmony(和)を重んじる性格を持っていることを指摘され、映画では白人男性の反抗的な言葉を、日本人通訳が平和的な言葉に言い換えて翻訳するシーンがあり、波風を立てまいとする日本人の性格が描かれていました。一方で、The nail that stick up gets hammered down.という英語の諺があり、これは日本語にもある「出る杭は打たれる」という意味で、欧米にも和を大切にする文化があるそうです。

 今日見た映画の中には日米間の文化の違いが誇張して描かれており、非常に分かりやすく学んでいくことができました。受講者の中には英語で質問される方や、メモを取っている方が多く見受けられました。

 次回の公開講座「英語と英文学の世界」③は、11月19日(土)に「英国詩の世界」と題して
行われます。

報告/文学部:日本語・日本文学科3年 喜多彩圭(公開講座サポーター)

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