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公開講座「文学と南(2)」①を開催しました。【生涯学習センター】

 6月13日(土)、野田宇太郎文学資料館(小郡市立図書館)において、公開講座「文学と南(2)―2015証言オキナワ」を開催しました。
 本講座はメディア・司法・文学の3つの視点から沖縄の歴史を辿りながら検証して行く講座で第1回目の今回は毎日新聞社編集局長の野沢俊司氏、「沖縄を語る会」代表の大山夏子氏をお招きし、メディアの視点から検証していきました。
 戦後70年間に毎日新聞紙上で報道された沖縄関係記事を基に、「5月15日」の復帰報道や「6月23日」の沖縄戦没者慰霊の日や戦後頻繁に報道されてきた「基地問題」のあり方を細かく検証しながら、戦後70年間の歴史、そして将来の沖縄について深く考え、討論しました。

 たとえば最近報道されているオスプレイや普天間基地移設や辺野古の問題だけでなく、戦争で大量の砲弾が投下されたため、いまでも工事中に不発弾や遺骨が日常的に発掘され、あるいは先祖の墓が米軍基地内にあるため簡単に墓参りができない等、本土では考えられない光景が数多く見られること、また、こうした現実に対し、市民運動が「許せない」→「怒り」→「屈しない」という強い抗議の声に変わってきていることが報告されました。
 加えて、メディアはこういった現状や沖縄の人々の苦しみ、沖縄の長い歴史を断面的に切り取ってしか伝えていないという問題点にも触れ、メディアの可能性と限界について受講者の皆さんとともに考えました。多くの質疑応答もあり、有意義な時間となりました。コーディネーターは文学部日本語・日本文学科の松下博文教授でした。

 次回は、「司法」の視点から検証していきます。


報告/人間科学部人間科学科初等教育コース4年 渕上彩(公開講座サポーター)


*今後の予定は、以下のとおりです。
司会進行:松下博文(文学部教授)
② 6月20日(土)司法
ゲスト:照屋常信(元那覇地方裁判所所長)
③ 6月27日(土)文学
ゲスト:山里勝己(琉球大学名誉教授・現名桜大学学長)
 

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