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公開講座「第18回仏教文化講座」②を開催しました。【生涯学習センター】

 6月10日(水)太宰府市いきいき情報センターにおいて、第18回仏教文化講座「インドの宗教」を開催しました。講師は人間科学部教授の中川正法先生です。
 今回は「初期仏教」をテーマに講義がひらかれました。初期仏教とはブッダの在世時代からアショーカ王の統治時代(紀元前3世紀)までをさします。初めにブッダの八十年の生涯を、インドの仏教四大聖地の由来にもなっている成道、梵天勧請、初転法輪、涅槃の四つの出来事から振り返りました。ブッダが初めて自分以外の人に悟りの内容を説き示された初転法輪によって、「僧団(サンガ)」が生まれ、「仏」とその教えである「法」と合わせて仏・法・僧の「三宝」が成立しました。出家して僧団のメンバーとなるにも、また在家信者としてブッダの教え実践する者となるためにも、「私は三宝に帰依します」と唱えることが重要な儀式となっていたそうです。また、出家者の生活や出家者を支えた人々についても具体的に解説され、ブッダがおられた時代から仏教がどのような人々によって支えられ広められていったのかよく理解することができました。また、アショーカ王が仏教を信仰しブッダの聖地を訪問しながらその場所に石柱を建てたことや、王の時代に僧団が分裂の危機にあったことなども新たに学びました。講義では、ブッダの生涯に関する仏教美術資料や仏教遺跡の写真を示しながら、ブッダの表現方法の変遷も詳しく解説していただきました。インド新仏教徒運動や、浄土真宗本願寺派での帰敬式の紹介もあり、講座を通して受講者の皆さんにもインドと日本の仏教の繋がりを改めて知っていただけたのではないでしょうか。

 引き続き次回は、6月17日(水)に「大乗仏教」をテーマに小林久泰先生がお話してくださいます。
 


報告/文学部日本語日本文学科2年
    入部環菜(公開講座サポーター)


*今後の予定は、以下のとおりです。
③ 6月17日(水) 大乗仏教
講師:小林久泰(文学部准教授)
④ 7月 1日(水) ジャイナ教
講師:宇野智行(文学部准教授)
⑤ 7月 8日(水) ヒンドゥー教
講師:川尻洋平(人間文化研究所)

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