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公開講座「第18回仏教学研究室公開講義「親鸞~その思想をめぐって」」①を開催しました【生涯学習センター】

10月13日(土)熊本市のくまもと森都心プラザにて、第18回仏教学研究室公開講義「親鸞~その思想をめぐって」①“本願~彼岸からの喚び声~”を開催しました。
講師は本学人間科学部人間形成専攻教授の中川正法先生です。

まず、紀元前後頃インドで起った新たな仏教運動である大乗仏教についてのお話から始まりました。近年、学会において大乗仏教に関する議論が活発になっており、これは、この30年間の研究成果とともに、新たな大乗経典の発見による経典史の再検討が進んでいることによるものだそうです。
その大乗仏教の中心思想である「菩薩」について、インドにおける展開と菩薩の精神である「苦悩の衆生を救い遂げたい」という「願い=本願」についてお話しいただきました。
また、浄土真宗の所依の経典の中で最も重要とされる『無量寿経』に説かれる法蔵説話を中心に、菩薩が願いを建立されるまでの経緯、さらには法蔵菩薩が建てられた四十八願の内容を経典に基づいて確認しました。
浄土真宗の教義体系をまとめられた親鸞聖人の主著『教行信証』は、『無量寿経』とこの経典に説かれる「真実五願」を中心に論が進められているということ、『無量寿経』と「本願」について学び理解することが、親鸞聖人の思想を学ぶことによって重要であるとお話しいただき講義は終了いたしました。

仏教学研究室では公開講義を小倉、久留米、飯塚など福岡県内各地で開催し、今年は初めて県外熊本市での開催となりました。これから11月末まで5回にわたり親鸞聖人の思想について学んでいきたいと思います。

*今後の予定は、以下のとおりです。
②10月20日(土)
テーマ:往生~極楽と救済~
講師:宇野智行(文学部日本語・日本文学科准教授)
③10月27日(土)
テーマ:悪人~親鸞の人間観~
講師:宇治和貴(人間科学部人間関係専攻講師)
④11月10日(土)
テーマ:自然~おのずからしからしむ~
講師:栗山俊之(短期大学部現代教養学科准教授)
⑤11月24日(土)
テーマ:念仏~仏の名のりを聞く~
講師:小山一行(文学部アジア文化学科教授)

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http://www.chikushi-u.ac.jp/campaign/lecture/index.html