お知らせNews

公開講座「体験しよう!教育の実際」③を開催しました。【生涯学習センター】

9月15日(土)筑紫女学園大学において、公開講座「体験しよう教育の実際③すてきな先生になるために」が開催されました。
講師は本学人間科学部人間形成学科准教授の松本和寿先生です。

今回の公開講座では、学力観の今と昔というテーマで行われました。まず、現在の学力観を小学校三年生の算数を例に見ていきました。三角形の面積の公式は「底辺×高さ÷2」ですが、これを小学校三年生の生徒に教える際はただ公式を教えるのではなく、どうしてこの公式になるのかを考えさせることが大切であり、思考の結果だけでなく、思考の過程とそれを表現する力を重視していることが分かりました。

次に昔の学力観を明治期の尋常小学校の「地理読方」という教科の教科書を例に見ていきました。福岡県の内容が書いてあるページには、太宰府などの地名や特産物、名所などが漢字カナ混じり文でぎっしりと書いてあり、とても小学生(現在で言えば2年生から3年生用の教科書でした。)に理解できる内容とは思えませんでした。しかし、声に出して読んでみると「ふし」がついて、覚えやすい・暗唱しやすい工夫がされていました。ただ、これでは覚えるだけで、覚えたものが何を意味するのか、どんな関係にあるのかを子どもが理解できるわけではありません。

今回の講座では学力観の今と昔というテーマで行われましたが、今は昔に比べて知識の質を重視する学力観であることが分かりました。「覚える」ことも必要ですが、覚えたことを駆使して「考える」こと、その過程を筋道立てて「表現」することが大切であると思いました。

レポート/人間科学部人間科学科人間形成専攻初等教育コース1年 松崎七海(公開講座サポーター)

 

●公開講座の詳細・受講申込みはこちら↓↓↓↓
http://www.chikushi-u.ac.jp/campaign/lecture/