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授業風景 ** 日本語教育演習II **

4年生「日本語教育演習Ⅱ」は、日本語教員に必要な実践技能を身につけるための授業です。

今回の授業は、中級会話の教え方についてです。
学生はまず教材研究をし、次に教案という授業の台本を書きます。そして、カードやプリントといった教具を作り、模擬授業に臨みます。模擬授業では、留学生の協力を得て、学習者役をお願いしており、学習者から見てわかりやすく楽しい授業というものを「経験」を通して学びます。

さて、今回のお題ですが、友達がケーキを持って部屋を訪ねてきましたが、部屋は散らかり放題。玄関先で、散らかった部屋の様子を描写しながら友達をうまくかわし、外のハンバーガーショップに連れ出そう…というロールプレイ(役を演じる会話練習)です。その時、「〜たまま」と「〜っぱなし」を使って、部屋を描写します。

改めて「布団を敷いたまま」「布団を敷きっぱなし」で考えてみると微妙にニュアンスが異なることがわかります。どちらも放置している状態を表しますが、「っぱなし」のほうが、やるべきことを怠り放置しているという意味合いを帯びています。

こうしたことも一つ一つ点検し、授業を組み立てていきます。
このように、わたしたちにとって、空気と同じぐらい当たり前の存在の日本語を見直し、学習者にわかりやすく教える授業とは何かを考えています。

今年度はこの授業の受講生の中から2名が、日本語教員としての進路を選びました。1人は福岡県内の日本語学校、もう1人は台湾の日本語学校です。
この授業で学んだことを活かし、それぞれの地で日本語を学ぶ学生さんの力になれるよう頑張ってくれることでしょう。  
加油!

※ 写真は今回の授業のものではありませんが、視覚教材(絵カード等)を豊富に使い、
日本語が十分にわからない学習者に意味やニュアンスを伝える工夫をしています。

No.10 ​**********