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新年度最初のオープンキャンパス!日文ミニ講義を行いました
今年度最初のオープンキャンパス。ご来場、ありがとうございました。
日本語・日本文学科の教室では、近・現代文学を専門とする松下博文教授の「大学で学ぶ「走れメロス」―〈帝国〉と〈マルチチュード〉―」のミニ講義が行われました。
教科書などにも採られている、太宰治の「走れメロス」を大学で読む。それが今回のミニ講義のテーマです。 みなさんは、「走れメロス」を、主人公メロスと友人セリヌンティウスの「友情」と「信頼」、暴君ディオニスの改心(人を信ずること)の物語として読んできたと思います。 しかし、作品のテクスト解釈は幾通りもあって、古代ローマを舞台にした紀元前の物語を、時空を越えて、21世紀の「政治」「経済」「ネットワーク」の視点から読み替えてみるとどのように理解されるのか、を考えたのがこの講義です。
手引きとして、イタリアの哲学者アントニオ・ネグリとアメリカの比較文学者マイケル・ハートの共著『〈帝国〉』『マルチチュード』を参考にしました。 このミニ講義では、「帝国」「マルチチュード」という概念を用いて、「走れメロス」に対する新しい解釈を試みました。
講義内容は難しく感じたかもしれません。しかし、大学の学びの楽しさ面白さは多様な視点からのアプローチと自由な発想です。表現やコトバにこだわりながら筑女で「文学」しましょう。
日本語・日本文学科では、様々な時代の日本の文学、日本語、そして日本文化について詳しく学べます。