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基礎ゼミ特別講義「絵本のお話を作る時に考えていたこと」ほんまわか先生

日本語・日本文学科では、毎年、1年生の「基礎ゼミナール」の時間に外部講師の方に来ていただき、特別講義を開催しております。

7月12日水曜日、絵本作家・沖縄の型染であります紅型(びんがた)作家のほんまわか先生をお招きしました。

当日は、絵本作家になった経緯、どうやって物語を構想し、作画とあわせていくのかということ。

絵本の読み聞かせののち、物語にはご自身の体験やメッセージが含まれていることなどをお話いただきました。

そして、後半では、伝統的紅型の技法と特徴、紅型を用いた新しい作品制作にまでお話が及びました。

絵本だけでなく、動物たちを主人公にした素敵な紅型のイラストもご披露いただきました。

 

少しだけ学生の声を紹介します。

〇自分の作画を見つけたり、話に一貫性を持たせたり絵本作家になることはすごく大変なことなんだと感じました。また、一見あまり関係なさそうに見える紅型と絵本でもほんまわか先生は色んなことに挑戦してみてそれを見つけ出して自分の画風にしたことを聞いて素晴らしいなと感じました。色んなところに行き、色んな人と出会い、色んな美しいものや生き物を見て自分の世界を広げていくと言う言葉に一番心を動かされました。これは絵本作家だけではなく、たくさんの人があてはまることだと思います。私も『せかいいちのおっぽ』に出てくるピコのように、色んなところに行って冒険をして世界中に友達がいるような人になりたいです。

〇ほんまわか先生のお話を聴いて、たくさんの経験や気持ちが種となって絵本ができるのだと知りました。ただ話を考えて絵を描くだけではなく、絵によって何を伝えたいか、話によってどう子どもたちに伝えるかを考えていらっしゃることを学びました。

〇紅型の作品が、ぼかしやグラデーションがほどこされていたため、絵にあたたかみや立体感があると思いました。絵本作家に大切な絵が、伝統的な技法でつくられていったことに、すごいなと感動しました。

〇絵本やイラストを紅型で作るのは、ふつうの絵具で描くより工程が多くて大変ではないかと思いました。しかし、その工程があるからこそ、紅型独特の色の出方が生まれ、他にない素晴らしい絵が出来上がるのだと思いました。

 

ほんま(ふじおか)わか先生の御著書には、『あだんのぼうけん』『白いカラス』『せかいいちのおっぽ』『かめまんねん』『たびするおやま』などがあります。