2017年にカワウソが対馬で発見されました。発見直後から、その由来や生息状況を環境省から依頼されて調査しています。
カワウソの生息状況を調べるために、海岸や河川を歩いたり、船を利用して、糞や足跡を探します。カワウソの可能性のある糞を見つけたら、大学に持ち帰り、糞からDNAを抽出して、本当にカワウソなのかを調べます。

対馬は絶壁のような海岸線も多く、調査はなかなか大変です。しかし、本学の学生は、東京農業大、琉球大学などの学生と共にこの調査に参加し、他大学の学生と交流をしながら視野を広げています。
また、国は調査会社を通じて調査を行うため、カワウソ調査は、環境省、長崎県、対馬市などの行政機関や環境調査会社との協働となります。
学生たちは、これらの方々との協働を学び、さらに調査地で地元の方に受け入れていただくことによって調査が出来ることを実感しているようです。将来的には対馬市に就職する学生が出るかもしれません。

2019年12月には、対馬でイタチの卒論調査中に本学学生がカワウソの足跡も見つけています。2020年12月から、自然共生プログラムでは、環境省では実施出来ない本学独自のカワウソ調査を卒論として開始しています。カワウソの生息を確認したり、群れなのか単独なのかなどを知るために、24時間撮影するモニターカメラを設置して調査を行なっています。

これも現地の方に軒先をお借りして機材を置かせてもらって進めています。この調査は、カメラを置いたら録画はできるのですが、何が写っているかを早送りで再生しながら確認するため、分析に時間がかかります。
1日の画像を確認するのに4時間は画面を見なければなりませんので、ゼミの学生さんたちに協力してもらいながら少しずつ作業を進めています。最近は、画像によるカワウソの確認がなされておらず、この研究の成果が期待されています。カワウソよ映れ。