物価高と社会福祉①~くらしを支える社会的条件~
【シリーズコラム④】「物価高と社会福祉①~くらしを支える社会的条件~」
- 2025年08月03日 -

第4回 物価高と社会福祉➀~くらしを支える社会的条件~ 最近の物価高は、私たちのくらしにさまざま影響を及ぼしています。 お米の価格は昨年の倍になっていることはご存知でしょう。 お米以外にもさまざまな食料品の値上げがこの数年で起こっています。 厚生労働省が7月4日に発表した「国民生活基礎調査(2024年)」によれば、 「生活が苦しい」とした世帯の割合は58・9%(前年59・6%)、 児童がいる世帯は64・3%が「生活が苦しい」という調査結果が明らかになっています1)。 つまり、国民の約6割が「生活が苦しい」と回答しているのです。 この調査はあくまで2024年のデータですので、 さまざま物価が上がっている2025年現在、 この数字以上に「生活が苦しい」世帯は数字以上に多いと推測できます。 「生活が苦しい」=「経済的貧困」と表現すると、 人との関係性が希薄な状態などを表す「社会的貧困」という言葉もあります。 図1をご覧ください。 この図は生活問題を捉える視点と枠組みを示したものです。 (詳しくは、三塚武男『生活問題と地域福祉[ライフの視点から] 』、ミネルヴァ書房、1997年) 「D くらしの中身」が充実するかどうかは、「A くらしの基盤」「B ヨコのつながり」 「C 社会制度」にとって規定されるという意味です。 「D くらしの中身」は献上状態にも影響をおよぼすことを示しています。 このような図を通していえることは、 「生活が苦しい」といういわば「Dくらしの中身」が脆弱な要因には、 ABCが複雑に関連していることが分かるでしょう。 社会福祉は私たちの生活に密接な関係があるのです。 次回のコラムでさらに深堀りしていきます。
1)詳しくは、福祉新聞HPを参照。 https://news.yahoo.co.jp/articles/d8654ac353ce273ce2c5a68e0e593081b0f6a5f0
=今後のコラム予定=
(1)低賃金と社会福祉
(2)「Mrs. GREEN APPLE」(ミセス)の
歌の世界から読み解く社会福祉
(4)ごみ問題と社会福祉はどうつながるのか?
(5)アルバイトと社会福祉
(6)選挙と社会福祉
(7)アーティストのライブ会場と社会福祉
(8)不登校経験のあった学生が社会福祉を学んで・・
(9)eスポーツと障害のある人
(10)ドラマ・映画と社会福祉
(11)居場所がない少年・少女を多角的に学ぶ社会福祉
(12)家族のお金と社会福祉のつながり
(13)障がいのある学生とともに大学で学ぶ意味
(14)誰かの役に立ちたいと思っている高校生へ
社会福祉コースは公式インスタをはじめ、紹介ユーチューブがあります。 https://www.youtube.com/watch?v=OdA7B01QbfM