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マレーシア留学-児島さん
マレーシア留学-児島さん
- 2024年06月27日 -
5月は、中間テストが3科目ありました。
その中で最も試験勉強、試験内容共に難しかった科目はIslamic Bankingというイスラム金融についての試験です。
イスラム教は中東、つまりアラビア半島で誕生した宗教で、イスラム教の聖典、「コーラン」はアラブ語で書かれています。そのコーランの教えが、イスラム金融という私たちが日々利用している銀行のシステムとは違う、イスラム教の教えを基にした銀行システムを作り上げました。
つまり、基本的な金融に関する単語や法律に関する単語は全てアラブ語です。そのため、全く馴染みのない単語を覚えその意味から内容までを記憶することが非常に難しかったです。日本語であれば、漢字から意味を推測することができますが、アラブ語は今まで見たことも聞いたこともなかった言語なので、授業内容とアラブ語を結び付けて覚えることが非常に難しかったです。授業内容で最も興味深かった点が、イスラム金融にはお金の貸し借りに利子をつけてはいけないということです。他の名目で利子のようなものはありますが、正確に金利というものはイスラム金融の中には存在しません。宗教は衣食住のみに影響していると思っていましたが、ビジネスの在り方にまで影響していると知り、宗教の影響力のすごさを知りました。また、イスラム金融ではギャンブル、豚肉に関するビジネスから利益を得ることが禁止されています。ギャンブルは運に頼ってお金を稼ぐことを知り、正しいお金を使い方が出来なくなってしまうから、という理由で禁止されています。豚肉に関するビジネスは、豚肉自体がイスラム教で禁止されているからです。
そして、今月は10日ほど日本に一時帰国しましたが、今回の一時帰国で国際理解、留学をするにあたって自身にとって最も大切な価値観に気付くことが出来ました。それは、完璧な場所や国はないということです。留学に行く前までは、完璧な国が見つかる、きっと多文化共生の国の方が完璧に近い、などと柔軟ではない考えを持っていましたが、マレーシアでの半年以上の生活と、様々な国に旅行をし、その度に各国の心地良い文化と慣れない文化を経験することで、物事に対する考え方が柔軟になったと思います。この目の前の環境への柔軟な対応力は、社会に出て必要な考え方だと思うので今の感覚を忘れないようにしたいです。
5月の個人的に困ったことは急激な円安です。留学前、1マレーシアリンギットは日本円で31円ほどでした。しかし、5月は34円となり、あまりの変化の大きさに少し焦りました。さらに、世界的に物価が上がっているので、マレーシアでも多くの飲食店で価格が見直されています。マレーシアの食料品等の物価は日本とほとんど変わらない、もしくは少し高いと個人的には思います。そのため、今回日本に一時帰国した際の日本の物価の安さに驚きました。インバウンドが今日本では盛んなことも納得です。円安という自分では絶対に変えることが出来ない急な変化に対してどう対応するのか、どう感情をコントロールするのかも、この留学生活で学んだ適応力が生かされていると思いました。残り約3か月、予想できないハプニングなどにも柔軟に対応し、頑張ります。

