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『アジア学への招待』講演会・ワークショップを開催しました。【アジア文化学科 喜多村百合先生企画】

毎年行っているアジア文化学科恒例のイベントとして、7月3日にスカヴァティーホールで催されました。今年は第一部として文化人類学者八木祐子先生(宮城学院女子大学)を招き、「インド農村社会の暮らしと変化」と題して講演会を行いました。
八木先生は、1980年代よりインド北部の村でフィールド調査を続けてこられ、90年代以降のめざましい経済発展下における農村部の暮らしの変化を、女性やジェンダーの視点も含めてお話いただきました。
 八木先生には、文字通り一家族の「娘」として村に住み内部から観察してきた農村の暮らしを、当事者としての経験をふまえ、多くの映像を通して生き生きと語っていただきました。農村の暮らしと、家族関係の特徴(家族の中での舅や夫の兄と嫁が避けあったりする)の数々や、女性の持つ力(シャクティ)のあり方、その「吉」「凶」の相と摂取食物との関連など、比較文化的にたいへん興味深いお話がきけました。
 観察を始めて20余年、家に電化製品が入り、携帯電話を使い、あまり外出することのなかった女性たちもより自発的に行動しているなど、人口400人のこの村にも変化の波が押し寄せているとのことで、今後の先生の調査が楽しみに思われました。
 講演後第二部では、水洗満美(インド衣料雑貨ネットショップ経営)さんと針塚瑞樹先生(本学非常勤講師)による、インドの民族衣装サリーや装飾品の紹介と、着付けのワークショップを行いました。参加した学生たちは、初めて手にする美しいサリーや装飾品の数々に感激し、そのサリーを身にまとい、サリーの値段当てクイズなどを通して、異文化を体験的に学び大いに盛り上がったワークショップとなりました。