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第4回国内仏跡研修旅行が開催されました

9月9日(金)10日(土)に、第4回国内仏跡研修旅行が開催されました(参加者70名,うち学生63名)。今回は、「隠れ念仏」「鹿児島の歴史」をテーマとして、花尾の念仏洞・磯庭園・鹿児島別院・立山念仏洞・知覧特攻記念館・知覧平和ミュージアム・知覧武家屋敷跡などを見学しました。
浄土真宗に対する過酷な弾圧の歴史や、戦争と平和について深く考えることのできた有意義な研修となりました。
<参加学生の感想>
「研修旅行に参加して、かくれ念仏の歴史や弾圧の原因などを学ぶことができました。また、花尾の念仏洞と立山念仏洞に行き、当時の人々がどのような場所に集まっていたのか、役人に見つからないように様々な工夫をしていたことを知りました。
山道も現在のように整備されておらず、嵐や台風の日の夜などに命がけで行っていたということ、仲間のためや教えを守るためなどに様々な拷問にも耐え抜いた人々がいたということは忘れてはいけないことだと思います。
そして、今の私たちは手を合わせたり念仏を唱えることができるのにそれをしていないし、ありがたさも感じていないということに気づかされました。
また、薩摩の歴史や文化についても学べたのでよかったです。特に磯庭園や武家屋敷では、普段は見られないような風景に当時の雰囲気が感じられて不思議な気持ちになりました。
これからは、今回の研修で学んだかくれ念仏について、弾圧の原因などを当時の文化や政治などの様々な面からもう一度考えてみたり、廃仏毀釈についても勉強してみたいと思います。」
(現代教養学科1年)
「この研修旅行で訪れるまで隠れ念仏という言葉さえ知らなかった。学校で隠れキリシタンのことは学習したが、なぜこの隠れ念仏は教科書に登場しないのかが不思議だ。
酷い拷問や尋問を覚悟の上で、それでも念仏の教えを後世に残したいという、当時の人々の強く大きい思いが、山奥にひっそりと佇む念仏洞から伝わってきたように思う。
現代の日本人には宗教心が足りない等とはよく聞くが、足りないものは宗教心ではなく、自分の考えや信じる道を貫く強い意思なのではないかと思った。
特攻隊記念館に初めて足を踏み入れて、大きな衝撃を受けた。おびただしい数の手紙や遺書、そして写真。全てにきっちり目を通すことは出来なかったが、ひとつ思ったことがある。私は特攻隊として飛び立った彼らを「可哀想な人」とは言いたくない。結果として自分の命を落とすことには変わりないが、時代に翻弄されながらも、強く生きようと思った人たちの思いが感じられた。しかし、だからと言って、特攻隊を肯定するのではない。ただ時代の流れというか当時の風潮みたいなものが彼らをそうさせたのだとしたら、戦争がいかに悲惨なものかが分かるような気がした。」
(日本語・日本文学科1年)