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公開講座『第16回仏教学研究室公開講座「親鸞~その生涯をめぐって~①」」を開催しました【生涯学習センター】

 10月9日(土)筑紫女学園高等学校水月ホールにおいて、『第16回仏教学研究室公開講座「親鸞~その生涯をめぐって~」①誕生から比叡山修学へ』を開催しました。
 講師は人間福祉学科の中西直樹准教授です。
 親鸞の生きたのは、戦乱や天災、飢饉が続き、社会不安が高まった時代です。人々は、仏教の理念と現実のあり方が大きくかけ離れていく状況を「末法の世の到来」と受け止めていました。親鸞自身も没落公家の出身であり、そうした影響もあって出家したようです。出家後の親鸞は、比叡山で20年間に及ぶ修行を行いますが、そこでも天台の目指す理念と教団のあり方の矛盾に絶望して下山します。
 政治的権力と宗教的権威が結びつき、差別意識を助長していく仏教のあり方に疑問をもち比叡山を下りた親鸞の生き方にとても共感しました。社会的弱者が宗教的劣位者となり、救われる道が閉ざされる不平等さにやるせない思いを感じます。
 
 受講者の方々は先生の講義に熱心に耳を傾け、先生の講演内容を時折書きとめていました。
 第1回では親鸞の教えだけでなく、どのような生まれでどのような環境にいたかも知ることができ大変有意義な講座でした。次回の法然上人との出会いも楽しみにしていただきたいです。
             (報告 発達臨床心理学科2年 松田桜子)
*今後の予定は、以下のとおりです。
②10月23日(土)
テーマ:法然上人との出会い
講師:毛利俊英(本学非常勤講師)
③11月13日(土)
テーマ:越後流罪から関東伝道へ
講師:小山一行(本学アジア文化学科教授)
④11月27日(土)
テーマ:帰洛後の親鸞
講師:平 孔龍(本学園中学教諭・大学非常勤講師)
⑤12月11日(土)
テーマ:往生から本願寺成立へ
講師:栗山俊之(本学短期大学部現代教養学科准教授)
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