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公開講座「こどものからだを考える~こころとからだのいい関係~②」を開催しました【生涯学習センター】

 11月14日(土)に本学8号館1階福祉演習室において、公開講座「こどものからだを考える~こころとからだのいい関係~」を開催いたしました。
 第2回目の講師は、発達臨床心理学科の 森田 理香 講師です。
 講座では「からだの動きを通した、子どものこころの理解・関わり」をテーマにお話しされました。
 この講座では、最初に昔と現在を比較しながら「無意識のネグレクト(ながら育児)」のことをお話しされました。現代ではテレビ・携帯電話・インターネットなどの普及やエアコンなどのお陰で便利で快適に過ごすことが出来るようになった分、失われたものがある(例えば、母親の観察眼が育ちにくい、からだを見る・触る経験が少なくからだを触ることが上手ではない人が増えている)ことを話されました。母子の関わり方、スキンシップの変化を紙おむつと布おむつや授乳時の様子を例として挙げられて、参加者の方々はメモをとりながら真剣にお話しを聴かれていました。
 乳幼児の育児には「情動調律」といって、その場その場での言葉かけが大切になります。子どもが何か発見をした時・頑張った時・悲しかった時など、心が動いた時や行動を起こした時に、どのタイミングで声掛けをするのかなど、日々の生活の中で継続的に愛情を注ぎこむことで、情緒安定によい影響があると話されていました。
 からだを通した関わりのひとつに動作法という方法があります。動作法の効果としては、からだの機能向上だけではなく、対人面の変化・自己コントロール・意欲の向上があり、興奮しすぎた時に気持ちを静める効果もあるそうです。からだが硬い子や落着きがない子など、子どもの特徴が多様なように動作の目的や方法も様々です。言語のコミュニケーションがとれなくても、非言語的な活動なので誰でも行うことができます。
 動作法を体験した参加者は、はじめはからだの力を緩めることができなくても、徐々に力を抜くことができて驚かれていたのと同時にリラックスされていました。
 今回の公開講座を通して、こころとからだの関係について知ることができました。会場も和気あいあいとした雰囲気で、とても充実した時間を過ごすことができました。
                     (報告/発達臨床心理学科3年 藤波めぐみ)
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