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英語メディア学科主催 連続公開講座「マンガは越境する」(第2回)を開催しました。

本学 英語メディア学科が主催する連続公開講座「マンガは越境する」の第2回目が12月13日(土)、福岡アジア美術館あじびホールで開催されました。
横浜国立大学准教授 ジャクリーヌ・ベルント先生と沖縄キリスト教学院大学准教授 本浜秀彦先生を講師に迎え、“マンガにおける歴史と記憶~マンガが描く日本像”について語り合いました。
先行して本浜先生が「『場所』の来歴、『土地』の記憶、『空間』の連続性~マンガ論の新たな視点を求めて」をテーマに講演。
米軍占領下の沖縄で生まれ育ち10歳のとき本土復帰を経験された本浜先生は、『日本の食文化についてマンガを通じて“記号的”に知った』というご自身のマンガ体験を披露されたあと、沖縄の確かな歴史への目や沖縄語(ウチナーグチ)にこだわり、観光を通じて「見る者と見られる者」の存在を意識するなど、本土からの視点にはない感性で描かれる「オキナワン・コミックス」への期待を述べられました。
対して、「『脱歴史』のメディアとしてのマンガと『歴史』」が演題のベルント先生は、本宮ひろ志さん作『国が燃える』(週刊ヤングジャンプ02年11月~05年3月)などを例に、「マンガという表現メディアに歴史的な語りを求めていいのか?」と問いかけられました。
マンガに描かれる歴史の「一面化」を認識し、マンガにおける歴史描写がいかがわしいと問題にすることは、もともとマンガが“作り物”であることを忘れさせ、逆に大きな力を与えることに繋がっているとし、「マンガが一面的なものであるとするなら、常識と思われていることを疑問にするなど、その一面性をもっと生かしてはどうか。どんな思想でも、一義性が必要なのだから」と話されました。
お二人の対談は、日本とドイツの「歴史修正主義」にまで及び、時間ぎりぎりまで盛り上がりました。
会場からは「一面性に対してカウンターが必要だ」「早い時期からマンガの読み方や批評力を鍛える必要がある」などの感想が次々と上がっていました。
文字を読みながら同時に絵を見るマンガのように、構造的で有意義な講座でした。
最終回となる次回は、今月20日(土)午後2時から同ホールにて、京都国際マンガミュージアム研究員 伊藤遊さん方を迎え「国境を越えるマンガ~グローバルメディアとしてのマンガ」をテーマに開催します。
入場は無料です。どうぞご参加ください。
(報告/大学院 人間科学研究科 坂口紀美子)
公開講座の詳細・受講申込みはこちら
http://www.chikushi-u.ac.jp/campaign/lecture/index.html