このたび本学では、日本を代表するクリエイティブディレクターの鹿毛康司氏を客員教授にお招きすることになりました。

鹿毛教授はエステー株式会社の主力商品「消臭力」のＣＭ（ミゲル少年と西川貴教氏出演）の総責任者であり、そのプロデューサーとして名を馳せた方で、日本を代表する広告賞である「ACC　TVCM賞」をはじめ数々の受賞歴をお持ちです。
現在は独立されて多くの企業のアドバイサーをされていますが、プロデュースされている「ほけんの窓口」や「米唐番ダンス」のCMはきっと目にされた方も多いのではないでしょうか。
アメリカで経営学修士（MBA）を取得され、すでにグロービス経営大学院教授としてもマーケティング分野等で教鞭をとられています。

近著、『「心」が分かればモノが売れる』（2021日経BP）は、コピーライターの糸井重里氏からも推薦されており、「客観的」数字のデータや「一方的」なインタビューといったこれまでの物事のやり方では押さえることの出来ない、「心」のツボのほぐし方について書かれています。

鹿毛教授の手法は、雪印乳業株式会社やエステー株式会社等での数々の失敗を伴った実体験から生み出されたものであり、人は必ずしも合理的には行動しない、むしろ95％を占める潜在意識の影響下にあると看破されているその人間理解は、私たちは様々な自分でもよくわからない不安や恐怖やモヤモヤとしたものによって苦しんでいるとする仏教や行動心理学の人間理解と相通じるところがあります。
「マーケティング調査」や「ビッグデータ」を超えたところにある、自己と他者の「心」のコミュニケーションをテーマに掲げる鹿毛康司氏を本学客員教授にお迎えしたことをお知らせすることが出来る喜びを分かち合いたいと思います。また、本学としましても、鹿毛教授と学生をはじめ教職員、地域の方々とも多くの貴重な学びの交流の機会を設けてまいりたいと考えております。