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【社会連携センター】公開講座を開催しました

 7月9日(土)本学スクヮーヴァティーホールにおいて、「アジア伝統音楽の展望~雅楽×ガムラン~ 」を開催しました。

 第1部の講演会では「アジア伝統音楽の展望」をテーマに、「雅楽の歴史と現在」について山本百合子先生(福岡教育大学准教授)、「ガムランからの展望」と題して田村史子先生(本学元教授)よりお話がありました。

 まず雅楽という音楽文化は、国風歌舞(くにぶりのうたまい)という日本古来のものと大陸から伝来したものの2つがあります。これに加え、2つを融合して平安時代に新たに生まれたものがあるそうです。これを民謡などの歌詞に拍節的な節をつけて歌う催馬楽(さいばら)と、漢詩に非拍節的な節をつけて歌う朗詠(ろうえい)といいます。この様な古典的な雅楽は作曲家の心情を表現する音楽ではなく、古代的な世界観を演出することが特徴とされています。音程やリズムを組み合わせた音楽であるため、音楽の構造的な美しさを楽しめるのではないかと感じました。

 次にガムランについてのお話がありました。ガムランとはインドネシアを中心とする地域で演奏されている合奏形態の音楽の通称です。全て青銅からつくられており、遠くまで響き渡る柔らかくて美しい音色をもっています。講座の中ではガムラン演奏家であるサプノトさんの楽曲の一部を動画で鑑賞する機会もあり、より分かりやすくガムランの展望を理解できたのではないかと思います。

 第2部のワークショップでは、実際に楽器に触れ、合奏を行いました。ガムランには楽譜が無いため、全て体で覚えなければなりません。最初はたどたどしかった演奏もだんだんと形になり、最後は素敵な音楽になりました。参加された方も「お互いの音を聴きながら演奏することは簡単ではないけれど、上手く合わさった時の感動や達成感は計り知れない」と話されていました。

 興味を持った方は是非一度、参加してみてください♪

※今回ワークショップにご協力を頂いたのは、Pratiwi(プラティウィ)と本学ガムラン部の皆さんです。

【報告】人間科学科3年 石井舞梨 /【撮影】現代社会学科3年 田中蒼蘭