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公開講座「アジア塾」②を開催しました【社会連携センター】

11月9日(土)いきいき情報センターにおいて、『アジア塾2019』「現代アジア考~伝統文化の今」の第2回目を開催しました。
講師は福岡市アジア美術館の学芸員の山木祐子さんです。
今回の公開講座では、「アジア伝統絵画のいま~モンゴル、ネパールを中心に」をテーマにお話ししていただきました。
アジアの伝統絵画とは、19世紀以降西洋美術が流入する以前に描かれていた絵画のことを指します。

ネパールには、ネパールの先住民族であるネワール族の画家が描く、ポーバ絵画というものがあります。仏教やヒンドゥー教を主題にした絵画です。サンスクリット語では、タンカといいます。現在では、ネワール様式の絵画を「ポーバ」、チベット様式の絵画を「タンカ」というそうです。ポーバ絵画は元々信仰心を表現するために描かれたりしていましたが、近年では観光客向けに作家が描くことも増えています。ポーバ絵画の特徴は、作品のコピーをしても良いという所です。神様をかくのは模倣から始まるので模倣することは当たり前といった考えがあるためです。
チベットのタンカの特徴は、端に風景が描かれることです。この伝統は崩れることはなく、ここから逸脱する人もあまりいないそうです。
タンカとポーバの違いは、タンカは分業で描くのに対し、ポーバは一人で描くことです。ですが、仏教的なものを描くといった点では主題は同じです。
仏教絵画の伝播は、インドからネパールにきてネパールからチベットに伝わりました。そして、17世紀になるとまたチベットからネパールに流行が戻りました。

次にモンゴル画についての講義がありました。
モンゴルでは、ソ連の支配下に置かれた時にソ連に留学する画学生がいたことから、西洋美術がモンゴルに流入しました。モンゴル画は、西洋美術が入る前のことを指します。
19世紀までは仏教絵画を描いていましたが、20世紀になって社会主義の影響により、仏教絵画は禁止になったそうです。これにより仏教から離れた作品を描くようになっていきました。21世紀になると絵画を自由に描くことが出来るようになりました。

私は今回の公開講座で、アジアには西洋美術が入ってくる以前から多くの種類の絵画があることを知りました。普段、アジアの伝統絵画を目にする機会があまりなかったということにも、改めて気づくことができました。こんどアジア美術館に足を運び実際にアジアの伝統絵画をみてみようと思いました。

 

報告/文学部アジア文化学科 1年 竹口 明里(公開講座サポーター)