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裏千家を学ぶ学生がハワイセミナーに参加しました

2019年7月18日~26日(9日間)に行われた「第47回裏千家ハワイセミナー」に、裏千家様より本学学生2名をご招待いただき、茶道部の学生を代表して、裏千家茶道部の須藤真菜さんと茶道と茶花の会の堀之内志帆さんが参加しました。

以下にそれぞれの報告書を掲載します。また、このような貴重な機会をいただきました、裏千家様に心より感謝申しあげます。


1日目
関西空港からオアフ島に到着後、ハレクラニホテル「ハウテラス」にて結団式が開催されました。結団式では大宗匠より歓迎の言葉が述べられ、団員とセミナーに向けて交流を深めました。

2日目
ハワイ日本文化センター「星光庵」にて、ハワイ協会による懇親茶会が開催されました。
薄茶席と濃茶席の二席が設けられ、ココナッツのお茶碗やハイビスカスの葉を使用したお菓子などハワイ特有の茶器を用意していただき、お菓子をいただきました。
その後、ハレ・コアホテルに移動し、ハワイ協会主催歓迎昼食会が行われました。ハワイ協会の方々と昼食をともにし、様々なお話を伺うことができました。

3日目
ハワイ大学においてセミナーが開講されました。第一講は、大宗匠より千家や茶の湯の歴史について話されるとともに、お茶から世界平和を考える、といった講演をお聞きしました。
第二講は、ハワイ大学 ケイラ・ブリナック氏より「海洋汚染」についての講演が行われました。プラスチックによる汚染や、それによる自然や人体への影響についてわかりやすく説明していただきました。
その後、夕刻よりシェラトン・ワイキキホテルにて大宗匠主催の晩餐会が開催されました。多数の来賓、ハワイ協会会員、団員が出席しました。私たち学生は、ハワイ大学の学生と席をともにし、交流を深めました。

4日目
前日に続き、ハワイ大学にてセミナーが開催されました。第三講は、日本からの特別講師として、日本料理「青柳」の主人 小山裕久氏から「水屋の夢」と題し、茶懐石料理の基本、秘訣について講義して下さいました。
第四講は、EWCのディーン・ニューバウアー博士より、「ドナルド・トランプのアメリカ」と題し、ドナルド・トランプの政策や行動についてアメリカから、政治学者からの視点で解説されました。
その後、修了式が行われ、団員一人一人に修了証が手渡されました。
セミナー終了後は、ハワイ大学茶室「寂庵」にてハワイ大学茶道部、茶道部OB青年部による懇親茶会が行われました。パイナップル柄のお茶碗や本物の貝殻、大宗匠ご染筆のアロハの掛け軸が使用され、とてもハワイらしいお茶会でした。

5日目
オアフ島からマウイ島に移動し、淡交会マウイ協会設立30周年行事に参加しました。ワイレアビーチ・マリオットリゾートにて、記念茶会が開催され、現地のお菓子やお花を使用したお茶会が開催されました。
その後、夕刻よりマウイ協会主催晩餐会が開催されました。来賓、他島協会の代表者、団員などが参加しました。

6日目
臨済禅ミッション・マウイ妙心寺にて、マウイ協会設立30周年並びに日系移民先駆者慰霊献茶式が行われ大宗匠が謹点された一碗をご本尊に捧げられました。

7日目
裏千家ハワイ出張所内の茶室「汎洋庵」にて、ハワイ協会による呈茶席が設けられました。タピオカ粉を利用したお菓子が出され、セミナー最終日を和やかに過ごしました。
夕刻より、サヨナラパーティーが開催されました。ハワイアンミュージックやフラダンスを楽しみつつ、学生より招待してくださった感謝の気持ちを込めてパフォーマンスを行い、セミナー最後の夜を楽しみました。

感想
今回のハワイセミナーに参加するまで、茶道は日本というイメージが強く、海外で行われる茶道に全くイメージがつきませんでした。しかし、今回のセミナーを通し、ハワイの茶道に触れ、茶道が昔から平和の懸け橋として世界と繋がってきたのだなと感じることができました。
また、今まで福岡で茶道を学ぶ学生としか交流することができなかったのですが、今回のセミナーに参加し、全国各地の茶道を嗜む方々と交流し、ハワイで茶道を学ぶ学生とも交流することができました。様々な方から茶道に対する思いを聞き、自分の茶道に対する思いをもう一度見つめなおす良い機会となりました。
このハワイセミナーの経験を、茶道そして日々の生活に活かし、精進していきたいと思います。

裏千家茶道部 3年 須藤 真菜


今回、第47回裏千家ハワイセミナーにご招待いただき、ハワイで様々な体験をしてきました。ハワイ大学での二日間にわたるセミナーや、ハワイ大学茶室「寂庵」や、ハワイ日本文化センター「星光庵」での茶会は、とても貴重な経験となりました。

私はハワイで茶道の文化が伝わり、受け継がれていることに驚きました。日本とハワイの文化や食べ物、習慣はあまりにも違うため、私はハワイに行くまでハワイの茶道を想像することができていませんでした。しかし、実際ハワイに行ってみると、ハワイのお花や、手作りのお菓子、そして、ココナッツの実を器に見立てたお茶碗など、そこには様々な工夫を凝らした茶道がありました。私は、工夫をしながら楽しく茶道をしているハワイの人々を見て素敵だと思うと同時に、茶道を通して人と人とのつながりを感じました。

このハワイセミナーでの貴重な経験や、ハワイで見た景色、そして、同じく学校茶道として参加した高校生、大学生との出会いは私にとって忘れることのできないものとなりました。これからも、この経験を生かしお稽古に励んでいきたいと思います。

茶道と茶花の会 2年 堀之内 志帆