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公開講座「第22回仏教文化講座」①を開催しました。【社会連携センター】

 6月5日(水)太宰府市いきいき情報センターにおいて、第22回仏教文化講座「仏教文化の伝播と変遷」が開催されました。ご講師は人間科学部教授の中川正法先生です。
 今回は「浄土図の伝播と変遷」と題して、大乗仏教の中心的な教えである「菩薩」や「阿弥陀仏」さらには「浄土」についての解説に始まり、「浄土図」の変遷まで様々な仏教に関するお話をしてくださいました。ブッダが涅槃に入られてからもインドの仏教徒が信じていた「一世界一仏論」、これはこの世界に仏様は一人しかいないという考え方ですが、この考えがだんだんと変化して、仏の世界が無数にあると信じ、浄土思想もそういった考えから広まったようです。また経典を中国語に訳すときは、インドのサンスクリット語を音として聞き、その音を漢字で書き留め、訳を行い、さらに美しい文体にまで整えていくという何段階もの翻訳作業がおこなわれていたそうです。私はこのお話を聞くまでは、経典はお釈迦様の説法をそのまま書き写したものだと思っていましたが、訳をされた時にその国の文化もこの経典に込められていることを知りしました。
 また、仏教の遺跡や仏像など美術資料の紹介では、私が本学のインド研修に参加した際に訪れた場所も出てきて、博物館に行った時には気づかなかった資料の詳しい説明もあり勉強になりました。
 講義の最後には、テーマにもある「変遷」ということについて、インドで発生した「浄土図」がシルクロードから中国を経由して、福岡の朝倉のお寺まで伝わっていることを例に挙げて紹介され、改めて仏教文化の凄さに気づくことができました。

報告/文学部英語学科3年 高見杏奈(公開講座サポーター)
 

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