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公開講座「文学と南(6)」②を開催しました【社会連携センター】

 6月16日(土)、太宰府市いきいき情報センターで、公開講座「文学と南(6)――台湾の歴史と文学――」を開催しました。今回は、「日本統治下の台湾文学」と題して、日本語・日本文学科の松下博文先生が講師を務めました。

 先生は、熊本八代出身の坂口䙥子(さかぐちれいこ)さんの小説「隣人」を丁寧に読み解きながら、台湾統治下の「本島人」夫婦のささやかな日常風景の一コマ(台湾人としてのアイデンティティ)についてお話されました。主人公の胡秀梅は、非常時における共同体的な「隣組」制度の中で、なかなか日本人との近所付き合いができない女性で、小説には、秀梅を通して、統治下時代の、台湾人の生活・人間関係・文化・心情が淡々と描かれていました。

 会場には、戦前に台湾で生活し、戦後、引き揚げてきた方々も数名おられ、その体験談を聞きながら、小説の背景を深く理解することもできました。受講生は、時折、メモを取りながら、真剣に松下先生の講義を聴いていました、台湾の様々な歴史と文化を知るとても良い機会となりました。

報告/人間科学部人間科学科1年 箱田弥優(公開講座サポーター)

*今後の予定は、以下のとおりです。
コーディネーター:松下博文(文学部教授)
③ 6月23日(土)台湾の歴史と文学(2)-戦後台湾文学の展開と特徴-
講師:石其琳(文学部教授)

●公開講座の詳細・受講申込みはこちら↓↓↓↓
https://www.chikushi-u.ac.jp/lifelong/lecture/