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公開講座「第21回仏教文化講座」①を開催しました【社会連携センター】

 6月6日(水)いきいき情報センターにおいて、第21回仏教文化講座「『浄土三部経』に学ぶ」が開催されました。講師は、文学部教授の宇野智行先生です。

 今回のテーマは『お経とは何か』についてでした。もともとお経の「経」の文字は、「スートラ」というサンスクリット語からきています。「スートラ」の意味は糸、いとすじです。糸は何かを束ねるときに使うため、釈尊の言葉を束ね集めたものを「経」と呼びます。このお経が伝わった歴史は、釈尊の説法から始まります。お釈迦様の傍にいたアーナンダが説法を聞き、その説法を弟子たちの前で暗誦しました。弟子たちは聞いたものを記憶し、記憶したものが間違った形で伝わらないように,そらんじて確認し合ったのです。この「結集」はアーナンダの没後も数度行われ,経典の言葉が保持されました。出家者の間では、一般的に口で伝えて記憶していく方法が使われ、現在のお経が出来上がりました。

 私は今回の講座を聞いて、今までお経はお釈迦様の説法であることしか知りませんでしたが、お経の成り立ちや、どのように伝わってきたのか、について知ることができました。まず、書くことをせずに記憶し全員で確認し合ったのは現在では考えられない方法だと思いました。今では書くことが当たり前で、逆に書かないと覚えられないことがたくさんありますが、当時は記憶するのが一般的な方法とされていたことに驚きました。改めて当時の弟子たちやアーナンダのすごさを感じました。また、お経が書写されて写本という形で残っていること、書写することで出家者以外の人たちにも伝わったことも興味深く思いました。お経が伝わったおかげで、お釈迦様の教えが現代に届いていることを実感できました。

報告/文学部英語学科2年 高見杏奈(公開講座サポーター)

*今後の予定は、以下のとおりです。
② 6月13日(水)  無量寿経に学ぶ
講師:毛利俊英(本学非常勤講師)
③ 6月20日(水)  観無量寿経に学ぶ
講師:宇治和貴(人間科学部准教授)
④ 7月 4日(水)   阿弥陀経に学ぶ
講師:小林久泰(文学部准教授)
⑤ 7月11日(水)  親鸞の三部経観
講師:栗山俊之(現代社会学部教授)

●公開講座の詳細・受講申込みはこちら↓↓↓↓
https://www.chikushi-u.ac.jp/lifelong/lecture/