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公開講座「イヌと幸せに暮らす方法入門」②を開催しました【生涯学習センター】

 5月20日(土)筑紫女学園大学の3号館3401教室において、公開講座「イヌと幸せに暮らす方法入門②」が行われました。講師は、現代社会学部教授の佐々木浩先生、家庭犬しつけインストラクターの福島みゆき先生です。

 今回は、3匹のワンちゃんとともに前回の講座「イヌと幸せに暮らす方法入門①」に引き続き、「イヌのしつけ方」の講義及び実技指導を行いました。
 前半の講座では、福島先生によるワンちゃんが吠えた時のトレーニングを行いました。「吠え」にはたくさんの種類がありますが、今回「要求吠え」と「ケンカ吠え」の2つが挙がりました。
 「要求吠え」とは、ワンちゃんが餌をもっと欲しいと要求している時の吠えを指します。吠えることで、ワンちゃんに餌をあげてしまうと余計に「要求吠え」が増えてしまいます。しかし、「要求吠え」をしてもワンちゃんにとって何もない場面が増えると、「要求吠え」は少なくなるといったものです。
 「ケンカ吠え」とは、ワンちゃんが他の犬と会った時や恐怖や不安を感じている時の吠えを指します。このような場面になった時、応急対応としてはワンちゃんを抱いて落ち着かせた上でワンちゃんの視線を逸らせて距離をあけることが必要です。実践しながら練習を重ねていくと、はじめて目にするイヌばかりの環境に怯えていたワンちゃんも驚くほどの落ち着きがみられるようになりました。

 その後は、言葉を教えるトレーニングとして、「おすわり」「ふせ」「立つポーズ」などをワンちゃんたちに実践しました。おすわりは簡単にできるけれど、ふせや立つポーズをするのに対しては苦戦しているワンちゃんが多いようでした。こちらも先生と一緒に実践していくうちにスムーズにポーズをとることができるようになった様子でした。

 後半の講義では、佐々木先生による「イヌの生物学」が行われました。イヌは、オオカミを家畜化したものであり、2万年くらい前から人と一緒に生活しています。日本においては、縄文時代にイヌが埋葬されていたと思わされる発見もありました。
 そしてイヌの嗅覚は、人の鼻の千から1億倍敏感だといわれており、視覚も暗いところでよく見え、動くものを見つける能力が高く、触覚や味覚はとても敏感だとされています。
 他にも、人と同じ権利がイヌにもあるのではないかといった「動物に対する考え方の変化」やイヌが放し飼いをされていた頃から室内飼いが広がっている現代までの「日本におけるイヌの歴史」、イヌに苦痛を与えない・責任を持って飼うといった「イヌの飼い方」をお話されました。

 イヌを飼うためには、飼い主やイヌのことだけではなく、周りに迷惑をかけないといったルールを守ることも非常に大切です。そのためには、イヌが死ぬまで責任を持って飼うこと、イヌについて勉強すること、イヌに共に生活するためのルールを教えること、地域においてイヌと人間が共存できるように働きかけることなどが必要になってきます。
 実際、こうした働きかけをしている人が多くなったからか、イヌの殺処分は劇的に少なくなっていっている傾向にあります。今後も0に近くしていくために私たち人間が考えていかなければならないと感じました。

報告/人間科学部人間科学科発達臨床心理コース3年 野田愛美(公開講座サポーター)

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