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公開講座「日本語ライティング講座」③を開催しました。【生涯学習センター】

 10月1日(土)太宰府市いきいき情報センターにおいて、第3回日本語ライティング講座 ー伝わる書き方ー を開催しました。講師はジャーナリストである中川茂氏、解説は本学教授である髙山百合子先生です。

 第3回はエッセイ、コラムの書き方に取り組みました。前々回、参加者の方々に「伝わる書き方」を実践、実感していただくために中川氏より500字程度のエッセイ、またはコラムに取り組む課題が出されました。前回の講座にて課題を提出していただき、今回、各人に中川氏の直筆による添削がほどこされ返却されました。他者へ伝わりやすい文章を書く上での注意点など細かくご指摘いただいている原稿に、皆さん自分自身の課題点を改めて見つめ直せたようで大変喜ばれていました。
 自身の文章を振り返りつつ、伝わる書き方に秀でたエッセイやコラムの用例として、西日本新聞のコラム欄「春秋」やエッセイ欄「紅皿」に投稿された記事を取り上げられました。その後、中川氏がお書きになられた随筆談「仰げば尊し」「私的『半島を出よ』論」をご紹介いただきました。芥川賞作家である村上龍さんの学生時代からの友人として、そして代表作『半島を出よ』の執筆段階の際も傍で支え続けた中川氏だからこそ書ける、引き込まれるようなエッセイでした。

 新聞記事の中でもコラム、エッセイは自由な形式が魅力です。持論を展開することも、私的な日常に思いふけることも、感情を赤裸々に綴ることも制約されていません。ただ一つ、人に伝わる書き方を心がければ、どんなに個人的なことであっても「情報」としてしっかり伝わるのです。私は普段新聞に親しんでいないため、記事を例に、自分で情報を簡潔に美しくまとめることに苦手意識がありました。しかし、中川氏の表現の工夫やコツの指導から、難しいと思いこんでいた当初は想像もしなかった「言葉が人に伝わる楽しさ」を味わえました。全3回の講座から、伝わる文章を意識し、情報を整理するポイントを押さえて訓練することにより、文章作成能力は格段にのばせることを学びました。そして日本人としても、古より続く日本語の表現の豊かさに気づかされました。伝わる書き方をテーマにした講座でしたが、参加者の皆さんも中川氏、並びに本学の先生方のお話を通し、書く力だけでなく、同時に話す力、読む力とのつながりを感じることができたのではないでしょうか。 

報告/文学部日本語日本文学科3年 入部環菜(公開講座サポーター)

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