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公開講座「体験しよう!教育・保育の実際」③を開催しました【生涯学習センター】

 9月17日(土)筑紫女学園大学の8103教室において、公開講座「体験しよう!教育・保育の実際③」が行われました。講師は、人間科学部の石原努先生です。
 今回は、「小学生でもできるアクティブラーニング」の講義が行われました。

 この講義の名前にもある「アクティブラーニング」とは、能動的な学びのことです。この「能動的」とは、人に強制されることなしに、自分から進んで他に働きかけ、行動するさまのことを指します。反対に「受動的」とは、自分の意志からでなく、他に動かされてするさまのことを指します。

 母親が「早くお風呂に入りなさい」と言うと、子どもは「今入ろうと思ってたのに!」というような返事を返す会話のやりとりを経験したことがある人もいるのではないでしょうか。このような会話は何故行われるのでしょうか?
 その原因の一つは、「能動的でなく、受動的に動かされることに対して、反発している」ということが挙げられます。つまり、子どもは「自分の意志で行動したい」という思いがあって、このような会話が行われているのです。特に、思春期の子どもはアイデンティティが確立していない時期でもあります。その時期に、親子間で強制されるようなことを言われると、怒りや反発を生むことがあるのです。
 ですが、この「早くお風呂に入りなさい」といった問いかけを変えるだけで、子どもを「能動的」に動かすことができるかもしれないのです。例えば、「そろそろ時間じゃないの?お風呂に入る?それとも、宿題にする?」といった選択肢を与えることによって、「お風呂に入りなさい」という強制した言葉より、子どもは「能動的」に動くことができるようになることもあるのだ、ということを石原先生は語られていました。

 後半は、2つのグループを作りグループワークを行いました。今回は、「ブレーンストーミング」を活用した「KJ方」の簡易版を用いました。「KJ法」とは、カードに記載してあるデータをグループごとにまとめながら、考えを整理したり、課題解決の道筋を明らかにしたりしていく方法のことです。また「ブレーンストーミング」とは、自分に意見を出し合いながら考えを深めていくグループワークの手法のことです。
 グループワークには、石原先生のゼミ生徒さんや私自身も参加させて頂き、自己紹介を終えた後に私たち大学生が記録等を行いながら、「子どもが、『能動的に学んで』いくことができるようにするために、私たち大人が気を付けていくこと」の問いについて、意見を出し合っていきました。
 最後には、それぞれのグループで考えたことを発表しました。どのチームも様々な意見が飛び交ったようで、皆さん熱心に取り組んでいた姿が印象的でした。私自身も普段聞けないような色んな方々の意見が聞けて、とても勉強になりました。

報告/人間科学部人間科学科発達臨床心理コース2年 野田愛美(公開講座サポーター)

 

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