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公開講座「第23回仏教学研究室公開講義」②を開催しました【生涯学習センター】

 10月8日(土)に朝倉市のピーポート甘木において、第23回仏教学研究室公開講座「ビジュアル~ブッダの歩んだ道~ ②成道の地:ブッダガヤ」を開催しました。講師は人間科学部の中川正法教授です。

 ブッダガヤとは、ブッダの成道の地であり、インド北東部のビハール州にあります。ここには、ブッダが瞑想した場所である金剛宝座や菩提樹、マハーボーディ寺院があります。現在、菩提樹や金剛宝座の周りには柵が立てられていますが、先生が以前訪れた時に撮られた写真を見ると、柵などはなく今と全く雰囲気の違う写真でした。講義を聞く中で特に印象的だったのは、マハーボーディ寺院が地面に埋もれていたということです。高さが52mあるにも関わらす、埋もれていたというのは全く想像できませんでしたが、19世紀の終わりにそれが発掘され、きれいに修復されていることに驚きました。

 また降魔成道についても学びました。これは、ブッダが悟りを開いたときのことを表わす言葉です。悪魔マーラの襲撃を受けるもそれを降伏したことを降魔、悟りを得てブッダとなることを成道と言います。悟りへと向かうために瞑想に入った時、マーラ(悪魔)が近づき様々な形での誘惑があったそうです。ブッダはこのマーラとのたたかいに負けずに悟りを開くことができました。マーラとは、瞑想を深めようとしたときにあらわれた内面的な欲望とのたたかい、さらには苦行を放棄したことに対する後ろめたさなどを象徴しているそうです。先生は、内面的な欲望とのたたかいとは、現代の私たちに置き換えると、睡魔、食欲、スマホなどの誘惑に負けないことだとわかりやすく解説してくださいました。

 多くの写真を見ながら講義を聞きましたが、最後にコルカタからブッダガヤまでの旅程を、筑紫女学園大学インド研修の写真を見ながら辿りました。これによりブッダガヤを訪れたような気持ちになれた反面、実際にその地に行き自分の目で見たいという思いが一層強くなりました。

報告/人間科学部人間科学科幼児保育コース3年 稲田愛貴(公開講座サポーター)

 

*今後の予定は、以下のとおりです。
③ 10月15日(土) 初転法輪の地:サールナート
講師:小林久泰(文学部准教授)
④ 10月22日(土) 王舎城の悲劇:ラージキル
講師:宇野智行(文学部教授)
⑤ 10月29日(土) 涅槃の地:クシナガル
講師:中川正法(人間科学部教授)

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