お知らせNews

公開講座「第22回仏教学研究室公開講義」⑤を開催しました。【生涯学習センター】

 11月7日(土)筑紫女学園高等学校本館大会議室において、『第22回仏教学研究室公開講義「ビジュアル~親鸞の歩んだ道~ ⑤晩年の親鸞」を開催しました。講師は現代社会学部教授の栗山俊之先生です。

 今回の講座では、親鸞聖人が関東から京都にお戻りになられてからの晩年の生活、出来事について紹介していただきました。東西の別院の写真、現存している消息などの資料から、晩年の親鸞聖人の活躍を垣間見ることができました。

 親鸞聖人の消息、現在の手紙にあたる資料が想像していたよりも多く残されていたことに驚きました。今回は消息の中でも、最晩年にあたる八十六歳のころにお書きになられた「自然法爾(じねんほうに)」に注目したお話でした。親鸞聖人が京都にお戻りになった後、関東では造悪無碍や念仏弾圧、善鸞の策謀などによって大きな混乱が生じていました。関東の多くの門弟たちが質問状を送り、ある場合には京都の親鸞聖人を訪ねました。そんな出来事を背景にお書きになられたのが「自然法爾」についての消息です。自己のはからいを捨て、与えられた「他力」=阿弥陀如来の本願力に気づき身をゆだねなさいという趣旨が書かれていました。はからいを捨てることによって他力に気づくことができるというお言葉から、自分自身も多くの力によって生かされているのだと感じることができました。

 この他にも、色鮮やかな親鸞伝絵や木像、親鸞聖人の妻である恵信尼が娘覚信尼へ宛てた文書などビジュアルでの醍醐味も盛り込まれており、楽しく学ぶことができました。
 講座を通して、受講者の皆さんにも親鸞聖人の生涯、教えに関心を持っていただけたのではないでしょうか。

報告/文学部日本語日本文学科2年 入部環菜(公開講座サポーター)

●公開講座の詳細・受講申込みはこちら↓↓↓↓
http://www.chikushi-u.ac.jp/campaign/lecture/index.html