お知らせNews

公開講座「第18回仏教文化講座」④を開催しました。【生涯学習センター】

 7月1日(水)太宰府市いきいき情報センターにおいて、第18回仏教文化講座「インドの宗教」を開催しました。講師は文学部教授の宇野智行先生です。

 今回はインド宗教の中でも「ジャイナ教」をテーマに講義がひらかれました。ジャイナ教は定住聖職者バラモンへの対抗勢力として不定住求道者沙門の登場を起源とします。初期仏教経典と初期ジャイナ教聖典に見られる数多くの並行表現をはじめ、ジャイナ教の開祖であるマハーヴィーラと釈尊の境遇など、同じくインドの宗教である仏教との共通点が多いというお話が印象的でした。

 不殺生主義、禁欲苦行、相対主義というのがジャイナ教の大きな特徴です。実際にパリユーシャンを例に詳しく解説していただきました。パリユーシャンはジャイナ教信者にとって一年間で最も重要な宗教行事とされています。多くの生き物が生まれる雨季の四ヶ月は一定の場所に留まるという教えにちなんで、八月下旬から九月上旬頃に八日間の断食が行われます。この八日間は出家者は勿論、在家信者の殆どが水のみで過ごします。講師の宇野先生御自身が留学されていた当時のインド現地でのパリユーシャンの写真と共に、八日間の日程のなかで断食のみではなく説法の聴聞や夢競りが行われることを学びました。

 この他にも、ジャイナ教美術の特徴やジャイナ教徒の暮らしを丁寧に解説して頂きました。講座を通して、初めてジャイナ教の名前を知られた受講者の方にも、仏教に限らないインド宗教の多様性を楽しんで頂けました。

 引き続き次回は、7月8日(水)に「ヒンドゥー教」をテーマに川尻洋平先生がお話してくださいます。

報告/文学部日本語日本文学科2年 入部環菜(公開講座サポーター)

*今後の予定は、以下のとおりです。
⑤ 7月 8日(水) ヒンドゥー教
講師:川尻洋平(人間文化研究所)

●公開講座の詳細・受講申込みはこちら↓↓↓↓
http://www.chikushi-u.ac.jp/campaign/lecture/index.html