お知らせNews

公開講座「文学と南(1)」①を開催しました。【生涯学習センター】

10月4日(土)14:00~福岡市赤煉瓦文化館にて、「文学と南」第一回~山之口貘 生誕111年を語る~を開催しました。
講師は文学部日本語・日本文学科の松下博文教授です。

「文学と南」というテーマのもと、今年で生誕111年を迎える沖縄出身の詩人山之口貘の人と作品について考える、全4回の講座です。第1回目である今回は、「父母を語る」ということで、一人娘である山口泉さん、ご主人である山口良三さんもお越しになっての公開講座でした。

泉さんとご主人である良三さんの仲の良さが、講座の中から感じることが出来ました。終始穏やかな雰囲気の中、泉さんと良三さんの出会いのお話に始まり、泉さんとお父様の貘さんとの幼い頃の思い出のお話しや、貘さんと親交が深かった愛知県出身の詩人金子光晴さんのお話等、短い間ながらも、様々なお話をして頂きました。

講座の中で、泉さんが「特に過去の父のことは何も知らなかった」貘さんが亡くなられてから「段々知りたくなった」とおっしゃっていたのが最も記憶に残りました。貘さんは生前より自分の事、特に過去の事はあまり娘さんである泉さんに話さなかったそうです。私の父も貘さんのように自分の事はあまり話さない人なので、死んでから父について知りたくなるのかなと思うと、少し複雑な気持ちになりました。

受講者の方々の年代も幅広く、現在でも続いている貘さんの人気、関心が伺えました。また、定員を上回る受講者の方々に参加して頂き、質疑応答の際も皆さん積極的に参加されていたのが印象的でした。読書に最適なこの時期に、読み手次第で様々な読み方が出来る詩を、もう一度ゆっくりと噛み締めながら読みたいと思えるような、大変有意義な時間となりました。

報告/文学部英語学科2年 川﨑 梓(公開講座サポーター)

*今後の予定は、以下のとおりです。
司会進行:松下博文(文学部教授)
②10月11日(土) 『新編 山之口貘全集』の魅力
ゲスト:倉繁修一(東京三省堂古書館
③10月18日(土) 山之口貘と琉球独立論
ゲスト:松島泰勝(龍谷大学経済学部教授)
④10月25日(土)  バクさんを唄う・沖縄を唄う
ゲスト:大工哲弘(沖縄県無形文化財保持者)

●公開講座の詳細・受講申込みはこちら↓↓↓↓
http://www.chikushi-u.ac.jp/campaign/lecture/