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公開講座「体験しよう!教育・保育の実際」②を開催しました【生涯学習センター】

9月20日(土)10:00から8103教室において、「体験しよう!教育・保育の実際② 保育の原点に戻ろう!」を開催しました。講師は人間科学部人間科学科の古賀野 卓教授です。

第2回目は、現代の保育のあり方について、日本の幼児教育の父と言われている倉橋惣三や、ルソー、ペスタロッチ、フレーベルの思想に基づいて見つめ直す講座でした。

まず、古賀野先生はいまの保育・子育てをめぐって気になっていることについて、具体例を交えて紹介されました。そこから共通して言えることは、乳幼児を対象にした市場の拡大とニーズの操作によって、子育てが個別化・内閉化していること、「子どもは自ら育つ」「子ども同士のつながり」という子どもの視点がなおざりにされていることでした。

この状況から4人の思想を基に、どのようなことが必要なのか配布資料を見ながら説明を聞きました。例えば、ルソーの『エミール』より、保育者(人間)と自然(一人一人の子ども)と環境(事物)の3つの関係について、フレーベルの、子どもの感覚の発達や身体の能力をしっかりとみていくこと、子ども同士が繋がることの重要さについて学びました。また、倉橋惣三の、保育者や親は子どもに模倣されるような存在になれるよう、努力を惜しまないこと等がありました。

最後に倉橋惣三の『育ての心』について先生が朗読すると、参加者のみなさんの納得する声や驚きの声が会場の中に響き渡っていました。参加者は教育や保育に関わっている方がメインのようでありました。

教育や保育には様々な思想や方法があると思います。人がしているからこれが正しい、これしか方法がないと思わずに、困ったとき、迷ったときはそれぞれの原点に戻って考えてみることが重要なのではないかと感じました。また、そうすることによって、忘れていたことや大きなヒントをたくさん見つけることができ、今後に生かせると思います。原点回帰はとても大切であることを学びました。

報告/文学部 発達臨床心理学科 卒業生 田中陽子(公開講座サポーター)

*今後の予定は、以下のとおりです。
③ 9月27日(土) 紙芝居はおもしろい!
講師:大元千種(人間科学部教授)

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