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公開講座「第17回仏教文化講座」⑤を開催しました。【生涯学習センター】

7月9日(水)19:00から、太宰府市いきいき情報センターにおいて第17回仏教文化講座「ビジュアル~親鸞の歩んだ道~⑤晩年の親鸞」を開催しました。
講師は、英語メディア学科教授の栗山俊之先生です。
台風の接近が懸念された中にもかかわらず、沢山の方が本講座にお越しいただきました。

60歳を過ぎた親鸞は関東から京都へと帰り、岡崎別院や光円寺、大泉寺に居住しながら著述活動に励んでいました。また親鸞は、関東の門弟達との手紙のやりとりの中で、門弟達が抱える様々な迷いについて丁寧に答えていきます。門弟との手紙のやりとりは全部で43通、そのうち親鸞の直筆のものは12通しかありません。
今回は、その手紙のやりとりの一部を順番に並べ、実物の写真資料を見ながら順を追って帰京後の親鸞や関東の様子について学びました。

私は、親鸞に対して温厚なイメージを持っていましたが、写真資料を見ると親鸞の書く文字はとても力強く、親鸞の意外な一面が伺えるようでした。
帰京後の関東では、どんなに悪いことをしても救われるという造悪無碍(ぞうあくむげ)の考えや、念仏弾圧が広まっていました。そのため、親鸞の息子の善鸞が関東へと派遣されましたが、関東の教団の混乱を悪化させる事態に陥ってしまうといった出来事や、その後の対応などが手紙に記されていました。
また、残されている真蹟の手紙の約5分の1に信心の人は「弥勒と同じ」、「如来とひとし」という言葉が出てきます。親鸞は、同じ信に立つ人びとを尊い人と見ていたということがわかります。
仏の教えを貫き通した、とても信念の強い人であった親鸞の姿をビジュアルを通して知ることができた、とても有意義な時間でした。

報告/人間科学科人間形成専攻初等教育コース 3年 渕上 彩(公開講座サポーター)

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