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公開講座「本願寺展へのいざない」を開催しました。

10月13日(土)、本学スクヮーヴァティーホールにて、公開講座「本願寺展へのいざない」を開催しました。講師は龍谷大学の岡村喜史准教授、岡田至弘教授です。
創立100周年を迎えた本学園が主催している九州国立博物館 特別展『本願寺展―親鸞と仏教伝来への道』をより深く味わえるよう、文化財の見どころ等を解説していただきました。
講座は2つのトピックに分けられます。
まず、「(1)西本願寺の至宝」では、本願寺展で展示される文化財について解説がなされました。岡村准教授より、文化財が浄土真宗の発展にどう関わっていったのか、そして、これらの文化財を残してゆくことの大切さについてもお話しいただきました。文化財に親鸞聖人の生涯が描かれていることに大変興味深く感じました。
次に、「(2)仏教美術の保存と鑑賞」では、大谷探検隊により収集された西域文化財のデジタルアーカイブについて説明がなされました。デジタルアーカイブとは、亀裂の入ってしまっているものや、彩りを失いつつある文化財をコンピュータによって復元することです。岡田教授より、事例として古写経の保存や石窟寺院壁画復元の過程を詳しくお話しいただきました。このデジタルアーカイブの技術は、私たちに文化財の臨場感や仮想現実感を与えるだけでなく、失いつつある本来の文化財の姿を後世に伝えるための有効な手段となるでしょう。
受講者の皆さんの中には、スクリーンを真剣に見ながらメモをとっている姿も見られました。受講者のひとりに講座の感想を伺うと、「話の内容は難しかったけれど、コンピュータで文化財を復元する画像には驚かされました」とのことでした。
この講座を通して、本願寺展で展示される文化財の見どころや意義を理解することができました。みなさんも一度『本願寺展』を訪れて、さまざまな文化財を通して親鸞聖人の生涯に触れてみませんか。
報告:現代教養学科1年 元村菜津美