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公開講座、 アジア塾「交感するアジアと日本」の第2回目を開催しました。

10月18日(木)西鉄高宮駅傍にある福岡市男女共同参画推進センター・アミカスにおいて、公開講座 アジア塾「交感するアジアと日本」の第2回講座≪日中国交正常化前後―復交にかけた人たち―≫を開催しました。講師はアジア文化学科の秦惟人教授です。このアジア塾シリーズは、10月11日から3週に渡って開催しています。
第1週目は、仏教美術を研究しておられる緒方知美講師の≪明恵の愛した新羅僧たち≫で、鎌倉時代の日本と中国と朝鮮の僧たちの思いが描かれた絵巻についてお話し下さいました。
第2週目である今回は、時代は現代。日中国交正常化です。受講者の方々は、御年配の方が多いのかと思っていましたが、意外にも高校生も広告などを見て参加しておられたようで、とても日中国交正常化について興味を持っている方が多かったように思います。
日中国交正常化とは、1972年9月29日「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」(日中共同声明)の調印式が中華人民共和国の北京で行われ、田中角栄・周恩来両首相が署名し、これによって日本と中国共産党率いる中華人民共和国とが国交を結ぶこととなった出来事です。また、日中共同声明に基づき、それまで国交のあった中華民国には断交を通告しました。
秦先生は、講義の初めに「水を飲むときは、井戸を掘った人を忘れないように」と仰いました。現在の日本は、中国と切っても切れない仲となりました。生活・文化・政治など多岐に及びます。このような密接な関係は、安保闘争や日中青年友好会、官僚・政治家・民間団体など努力によって作り上げられてきたものです。
今年は日中国交正常化35周年です。私たちは、20年かけて国交正常化への道を作って下さった人々を忘れてはならない、そう思いました。
講座終了後、たくさんの質問が出されていました。秦先生は博識であられ、1の質問に対して10の答えが返ってくるような方です。是非、日中国交について学びたい方はアジア塾にいらしてみてください。
次回10月25日(最終回)は「ジャワ島中部地震―復興支援の現場から―」です。
報告:日本語・日本文学科3年 阿部麻美