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公開講座「発達障がいとは」を開催しました【生涯学習センター】

10月20日(土)筑紫女学園大学において、「発達障がいとは」を開催しました。
講師は人間科学部人間科学科人間関係専攻の酒井均教授です。

この講座は発達障がいとはどのようなものか、その支援はどうすればよいのかということを学ぶ講座でした。

発達障がいとは、発達障害者支援法(2005)第2条にて定義されていて2003年では6.3%の割合で存在するということが分かりました。

発達障がいとは脳機能の障害ですが、どこがどのように悪いのかほとんど分かっていません。親の躾や教育が悪いために(発達が偏る)のではありませんが、その状態が良くなったり悪くなったりするのは(周囲の働きかけ)次第です。適切な刺激を与えたり、その子にとってわかりやすいように環境を変えることで改善することができます。

その後、発達障がいの個々の障害について概説していきました。
まず、自閉症においてどのような症状があるのか見ていきました。特徴として対人関係の発達障害、コミュニケーションの障害、想像力の欠如があげられ、この3つはローナウイングの3つ組と言われています。発語が遅れるのが最大の特徴です。人との関わり方には、孤立型、受容型、積極奇異型の3つのタイプがあります。
次に、アスペルガー障害について見ていきました。この障害は、自閉症の1つですが言葉の発達は良く、幼いころに見つかりにくいです。しかし、小さいうちから良い所を伸ばし社会に出るスキルを身につけると、社会的に大きな力となれる可能性があります。
その後は、ADHD(注意欠如多動性障害)についてです。この障害は、脳機能の障害で薬物による改善が可能です。タイプとして不注意優位型、多動性・衝動性優位型、混合型の3つのタイプがあります。
概説の最後は、LD(学習障害)についてです。この障害は全般的に知的発達の遅れはないのですが、認知や能力の偏りが大きく、学習などに困難を示します。

講演の最後には、診断と支援について学びました。診断はその後の支援に繋げるために必要です。そして、支援は子どもを知ることから始め、個々に合わせた支援をすることが大切です。そのような個々に合わせた適切な支援によって子ども達は変わることができます。

この講座では、発達障がいとはどういうものなのか、支援をするということの本当の意味や重要さが明確に分かりました。参加者の方々も大変熱心にメモをとりながら聞いていました。

報告/文学部アジア文化学科2年 立蔵薫(公開講座サポーター)

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