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公開シンポジウム「地球を耕し命を育くむ ~「食」のグローバリズムを考える~ 」を開催しました

11月17日(土)エルガーラ 中ホールにおいて、現代教養学科主催 公開シンポジウム「地球を耕し命を育くむ ~「食」のグローバリズムを考える~ 」を開催しました。
「食」と「農」の分野にわたる6名の先生方を講師として、講義と議論がなされました。
まず、本学現代教養学科講師の野瀬禮子先生より、日本における食糧自給率・地球温暖化・食糧廃棄問題の現状についてお話しいただきました。
その後、近畿大学資源再生研究所教授の田中尚道先生を司会に、作家の山下惣一先生、「農と自然の研究所」代表の宇根豊先生、神戸大学農学部地域連携センターの本野一郎先生、国際協力銀行の本郷尚先生が、それぞれの立場から意見を述べ合い、シンポジウムが進められました。
議論は食糧自給率の話題に始まり、食文化がもたらす問題、自然環境問題にまで及びます。
山下先生は、農業の立場からBSE問題を取り上げ、「『食』のグローバル化が進む中、食についての知識を身につけなければ自分の命は守れない。私たちはそんな時代を生きている。」と現代の食に対する意識の甘さを指摘されました。
それを受け、本野先生からは、農業において生産者と消費者間の信頼を築くには『顔のみえる関係』が重要で、有機農業はそれを可能にし、自然循環や地域経済循環を実現するという地域連携の重要性に着目したご意見が。また宇根先生からは、経済的な視点のみから食を捉えるのではなく、生きものの価値を考え自然を守ることも視野に入れなくてはならないというご指摘がありました。