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公開講座「怪異と日本人の心の風景」の第2回目を開催しました

11月17日(土)、太宰府市いきいき情報センターにて、公開講座「怪異と日本人の心の風景」の第2回目を開催しました。講師は日本語・日本文学科の宇野智行准教授です。
 今回のテーマは、「地獄と他界」です。宗教学の視点から、①地獄の起源(ヤマ神と他界)、②地獄の基礎的概念(閻魔と下方世界)、③死後裁判:十王思想(道教の泰山信仰を拡充した十人の王による死後裁判思想)と閻魔、④地獄と極楽の対比:浄土思想と地獄絵・六道絵、⑤日本的他界観との融合、⑥怖くない地獄(近世以降の地獄観)という流れで話しが進められ、日本人の地獄観がインド・中国・日本におけるさまざまなイメージの融合でできていることや、江戸時代には地獄や極楽が心理的に近いものとなり、閻魔も「閻魔さま」として親しみを持たれていたことなどが説明されました。
 参加者からは、「プロジェクターを使ったスライドや参考資料がとても分かり易かった」、「日本人の地獄観がよく理解できた」、「初めて聞く内容だった」、などの感想が寄せられました。
 11月24日(土)は、シリーズの最終回「近世文学に見る怪異と情念」です。