海外留学レポートReport from Overseas

パンダと私と時々青野先生 

May . 2018

 5月に入り上海は夏といってもおかしくないほどの暑さが続いています。最高気温は35度まで上がる日もあり、これから始まる夏本番が少し恐ろしく感じます。

 4月の終わりから5月の始まりまで中国では労働節という連休がありました。その連休を利用して私は東京から来た留学生の子達とお出かけをしました。中国に留学するにあたり、私は本物のパンダを生で見たいと留学前から考えていたため、2人を連れて上海動物園へ行きました。連休ということもあり、小さな子供連れた家族で電車の中も園内もとても賑わっていました。中国ではパンダは当たり前にいるものだから、見物客なんていないだろうと呑気に考えていたのですが、日本と同じように中国でもパンダの人気は凄まじく、姿を見るだけでもとても一苦労でした。苦労して見た、人生初めてのパンダはとても可愛らしくて感動しました。テレビでしか見たことがなかったので芸能人に会えたような気持ちでした。また、中国固有種の猿である金糸猿も見ることができて、動物園で中国を感じることができとても楽しかったです。連休中には様々なところへお出かけしたのですが、どこに行っても警察が立っており横断歩道や普通の歩道でさえも取り締まりが行われていました。まるで日本の花火大会に来ているようです。連休を利用して上海に観光に来ている人も多く、どこにいっても人混みで、このようなところでもまた中国を感じました。そのほかにも、留学生の旅行に参加したりと遠出をすることがとても多かったです。

 私は、留学をする際にとても心配にしていることがありました。それは就職活動についてです。私は現在大学3年生ですが、普通に留学をしない同級生は就職に向けての講義などに参加し、就職についての知識を蓄えているところです。しかし、私はそのような準備をできず、1年間の留学を終えるとすぐに就職活動が始まります。身近に就職について、働くということについて教えてくれる大人の存在がいないことにとても心配をしていました。しかし、現在私は中国人の友達と青野先生の授業を受ける中で、様々なことを教えてもらっています。青野先生は日本の証券会社に勤めていらっしゃり、会社の海外育成制度を利用して上海に留学されています。先生は私たちと歳も近く親しみやすいのですが、先生とお話しする中で、自分の甘さや、考えの浅さなど考えさせられることが多いです。先生と私の差が学生と社会で働く社会人なのだとしたら、私が社会人になったら先生のような社会人になっているのでしょうか?多分その差は立場の差ではないと思います。中国にいる間は私にとって青野先生は働くことについて教えてくれる貴重な存在です。先生のお話を聞いて、自分の中でしっかり就職活動に向けての心の準備をしておこうと思います。