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《筑紫想い出カフェ2021》をオンラインで実施しました★文学部の学び

学芸員課程の学生ボランティアによる《筑紫想い出カフェ2021》をオンラインで実施しました。

筑紫女学園大学博物館学芸員課程では、これまで博物館資料を利用した高齢者福祉領域の活動「地域回想法」を、授業の中で紹介してきました。その学びに基づき「地域回想法」実践の試みの場として《筑紫想い出カフェ》を、地元の福祉施設の協力を得ながら開催してきました。

今年は2年間休止していた《筑紫想い出カフェ》を学生ボランティアが中心となって再開しました。初めてのオンラインによる《筑紫想い出カフェ2021》の内容を報告します。

 

 

「昔の遊び」の道具類

オンラインでの対話

想い出カフェ絵日記

 学芸員課程ボランティア学生による地域回想法の取り組み《筑紫想い出カフェ》は、コロナ禍で休止していたのですが、6月の特別授業で、鬼本佳代子先生(福岡市美術館)から福岡市3館でのオンライン回想法の経験談を聞くことができたことをきっかけに復活しました。

 3年生の授業「博物館展示論」(大津忠彦先生)の受講生6名が集まり、7月から約3か月間、何度も打ち合わせを重ねました。企画は大変でしたが、受け入れ施設「デイサービス ららら」の積極的ご協力のおかげで、実施に踏み切ることができました。

 《想い出カフェ2021》のオープンは、8月から9月にかけて3回、火曜日午後に約1時間ずつでした。各回のテーマは、第1回目が「昔の遊び」、第2回目が「NHK朝ドラ」、第3回が「昔のお菓子」です。カフェに集ったのは、大学側は学生5名と小林(学芸員課程教員)、施設側は職員さん3名と利用者さん10名程度でした。また、回想法に取り組んだ経験がある奥村俊久先生(元筑紫野市歴史博物館)にも一部リモートで参加してもらいました。3回の取り組みは絵日記にして残しています(右上「昔の遊び」、下左「朝ドラ」、下右「お菓子」)。

 毎回、学生2名が担当者となり、自宅のパソコンから、ライブ中継の形で施設の皆さんとやり取りをしました。施設では、利用者さんの集まっている部屋のスクリーンに画面を投影し、職員さんに現場中継をしていただきながら対話に参加していただきました。初回は機材の不具合や、対話への不慣れなど、上手くいかないこともありましたが、回を重ねるごとに工夫を重ね、スムーズにかつ充実した対話の場がつくられるようになりました。

 今回は初めてのオンライン形式による実施のため、その手法と実効性についての検証を目的としました。和気あいあいとした場の雰囲気を醸成することはできました。ただし地域回想法としての効果については課題も残りました。今回の反省を踏まえて、これからの取り組みを模索していきたいです。

 この取り組みに興味を持たれた方、11月30日の公開講座にぜひご参加ください。詳しくは本学地域連携のHPへ!