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【日文の学び】*『筑紫語文』第31号ができあがりました

 『筑紫語文』は、前年度の優秀論文を中心に、博物館学芸員課程や教職課程、日本語教員養成課程の活動、文芸創作科目の作品などの学修成果と、学科として行っている特別講義・公開講座の報告や教員の研究余滴・コラムなどを掲載しています。本学科の全体的な学修活動を表すものとして、1回生の卒業以来、継続して刊行してきました。

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〈研究〉
  中国文学における不思議な「サル」の話
  応答表現の消長についての一考察
    ——国会会議録を資料として——
  EPAに基づく外国人介護人材の受け入れに内在する課題と
    語学的支援の拡充について

〈講義・演習レポート他〉
  書評
  日本語とジェンダー

〈文芸創作〉


 以下、松下先生による編集後記を転載します。

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 師走になりました。卒業生のみなさまいかがお過ごしでしょうか。「筑紫語文」31号をお届けします。11月8日の皆既月食はご覧になりましたか。幻想的な宇宙の妙にしばし見入ってしまいました。

月なき み空に きらめく光 ああその星影 希望の姿
人知は 果てなし 無窮の遠
(おち)に いざその星影 きわめも行かん
雲なき み空に 横とう光 ああ洋々たる 銀河の流れ
仰ぎて 眺むる 万里のあなた いざ棹させよや 窮理の船に

 明治初期の讃美歌「星の界(よ)」の一節です。歌われてから一世紀、現代物理学(窮理学)は、いまや137億年前の原始宇宙の謎に迫ろうとしています。

  ○

 ゼミ担当の先生から三本の卒業論文が推薦されました。旺盛なる好奇心と探究力の結実です。論文は窮理の学。資料を広汎に集め、読み込み、深く追窮し、持論を論理的に展開する——こうした行為を通して、己を磨き知性を磨き、結果、実社会で通用するスキルが集積されます。大学生活の半分を新型コロナに振り回され、変則的な授業の中で、かくも堅実な論考に仕上げたものだと感心します。「文芸創作」には三篇が並びました。ココロとコトバのせめぎ合い——もどかしさそのものの中に〈文学〉の像(かたち)があります。「教職課程報告」「日本語教員実習体験」「博物館実習体験」にはいろいろな思いが書かれています。得難い体験をしました。おつかれさまでした。

  ○

 またまたコロナの第8波が押し寄せています。寒さも増してきます。体調管理につとめてください。大学での多様な学びを糧にして社会人として豊かな人生を歩んでほしいと願っています。応援しています。たまには大学に遊びに来てください。

松下博文

No.171  **********

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過去の『筑紫語文』紹介記事は、こちらをご覧下さい。